武術の最高峰と謳われた少林寺は、政府転覆を企てる謀反ものの巣窟であるとして清朝の弾圧を受けていた。 そしてある日..... ついに焼き討ちに遭ったのである。
一握りの生存者の中には、広東へ逃れ、後に方世玉の一団に合流した洪熙官など、内陸部に逃れた五人の拳士達がいた。 人は彼等を"少林五祖"と呼んだ.....
Five Masters
少林五祖
of Death
炎から逃れた門弟達も、外で待ち伏せしていた皇帝軍に次々に殺されていった。 逃げる途中で出会ったのはリー(戚冠軍)、ファン(孟飛)、フー(姜大衛)、マー(傅聲)、チャイ(狄龍)の五人。 彼等の他に逃げ延びた者は見あたらない。
「おかしい、あまりに周到過ぎる」
「内部の誰かが少林寺を皇帝に売ったに違いない、みんな気を付けろ!」
焼き討ちを終えた皇帝の手下達の前に一人の男が現れた。 少林寺の門弟、フーイーである。
彼は褒美に目がくらみ、寺の見取り図を秘かに皇帝軍に渡し、手引きしていたのである。
「ご苦労だったな、皇帝閣下もお喜びになるだろう。高官に取り立てて下さる事は間違いない。」
「だがフーと仲間が逃げ延びたらしい、油断はできんぞ」
その頃、逃げ延びた五人は清朝打倒の決意を固めていた。
手分けをして革命の同志達を集め、比較的安全な北へ向かって会合を開く場所を探す事に決めた彼等は、仲間達の仇を討つと共に、異民族を倒し、国を再び漢民族に取り戻すことを誓い合い、それぞれに旅立った。
<第1頁 *
次頁
>
第1頁
扇の間