EUNUCH
OF THE
WESTERN
PALACE
白馬素車勾魂幡

世界中の歴史に登場する EUNUCH - 宦官とは、男性としての機能を棄てる代わりに位の高い女性に近付くことが許された故に、一族の繁栄を約束された身分である。

このような宦官が全盛を極めた明代、密文を手に皇帝のもとへと向かう一行があった。権力を傘に悪事の限りを尽くしていた宦官の一人、ホンの横行ぶりを訴える為であったが、道中襲われてしまう。たまたま通りかかった男、ライは悪漢共を退治したものの、一行は皆殺しにされた後であった。生き残っていた最後の女性もライにことづてを残して息絶えてしまった.....

頼まれた通り、三人の剣士を呼び出したライ。

彼は託されたという密文を一人一人に手渡し、使命を伝えるが、渡された密文は全て宦官の手下を攪乱させる為のニセモノであった。

使命の重大さを聞かされた三人はそれぞれ、ニセモノとは知らず命がけで密文を守ろうとする。

女達はそれぞれ、「無敵剣」「殺人掛け軸」なる異名をとる凄腕であった。早速近付いてきたスパイにこの通り.....

本当に鉄で出来た扇子や、屋内で使えないほど長いヤリなど、敵のおちゃめな小道具にも引けを取らないキワモノぶりである。

殊に「殺人掛け軸」などは、見た人間は生かしちゃおけないほど恥ずかしい武器である。

ライの前に現れたナゾの剣豪ホウ。命の恩人である彼に忠誠を誓おうとするライに
「軽々しく約束なんてするもんじゃない、後悔しますよ」

尚も、「今日のところは味方同士だが、今度会う時は気を付けるがいい.....ゴホッゴホッ」
不治の病におかされ、余命幾ばくもないナゾの男であった。

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第1頁 扇の間