IRON FIST
鉄拳 - 第五頁

後ろからヒゲヅラがシュウに襲いかかった。馬車から転がり落ちた三人がに二つに割れた!

「三人じゃないぜ、俺達二人で分ける金だ」
「もうけ話を持ってきたのはアタシだよ! 苦労して牢獄から出してやったのに、仲間をわざと死なせたわね」

しかし、裏切りにはとっくに気付いていたシュウ。
「俺を殺すつもりか、やれるもんならやってみろ」

だが二人がかりでもタフガイ、シュウはなかなか倒せない。

不利を覚ったおりんが、お宝を持ってさっさとずらかろうとしている所へ、一郎ちゃんが追い付いた。
「いい根性してるねぇ、自分の男を見殺しにしてトンズラかい」
鮮やかな剣さばきで襲いかかる女に苦戦を強いられながらも、最後は追い詰めて木に串刺しにするというごムタイなワザでフィニッシュ!

一方、シュウの両足はヒゲヅラを絞め殺していた。
.....さて、と。

邪魔者を全て始末し、お宝を独り占めにすべく、馬車に近付いて来る極悪面まる出しの凶悪犯ににこやかに話しかける一郎ちゃん。

「ぐずぐずしてると隊長が来るよ、俺を敵にしない方がいいと思うな」
「よし、好きなの一箱持ってけ」
「隠してるお宝があるだろー? 全部出して分けろよ」
ここまで言われて黙っていられるか… 一郎を攻撃するシュウ!

うぉりゃ~っ
大悪党とハイエナの、果てしなくも醜い争いが始まった。

一郎ちゃんは執念でシュウを追い詰める。
「どうだ、半分よこすか?」

執念の一郎の勝利かと思われたが…
シュウが女の体に突き刺さった刀を抜くと、形勢は一気に逆転した。


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