胸を数カ所刺されて意識の朦朧としかける世玉を、龍之介のトドメのキックが見舞った。 世玉の体が宙に舞い、竹の先端に届こうとした時、瀕死のティンが走った。そして..... 村人の一人がすかさず駆け寄り、重傷を負った世玉を抱えて走り出した。 |
世玉を逃がすため、後を追おうとする龍之介を必死で止めようとする村人達。
だが、かなう相手ではない。
人々を蹴散らして進もうとする龍之介の前に立ちふさがったのは、あのナゾの老人マイであった。
杖をつき、片腕と足で互角に戦うマイ..... 様子を見に来たマーには、この老人に見覚えがあった。 それは、マーのかつての弟弟子… 「龍之介よ、方世玉の死体はどこにあるのじゃ」 |
第1頁 | 扇の間 |
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