孟飛映画 ボートクレビュ~ッ

メン・フェイ様出演映画の御紹介~殆どが入手困難という時期に書いたので基本的にネタバレです。
(見たつもり映画館 にあるものは、一つ目の画像をクリックすると行けます。)
別名なども確認済みで、出所が御本人のものもありますので、正確さでは世界一でしょ~ふふふ。
撮影地に関しては判明した場所のみ掲載しております。タレコミ大歓迎♪
ロケ地巡礼コーナーも合わせて御覧アレ~
鳳舞雲天
風東飛九萬星
一鳳東飛九萬里
1981 Take the Rap
  • 導演王瑜 武術指導蘇真平 原著&編劇古龍 對白王景平 監製楊曼泰 製片陳台安 出品人楊靖華 副導陳啓峻攝影邱耀湖 服裝李祈宏 化妝蕭幸美
  • 孟飛陸小鳳, 楊鈞鈞沙曼, 石峰吳明,宮九, 方芳牛肉湯吳明の娘, 丁國勝老實和尚, 陸一龍西門吹雪, 龍冠武花滿樓, 黃仲裕, 蘇真平, 楊烈, 裴德雲, 蘇沅峰

孟飛in一鳳東飛九萬里
半でこ
仕様
お話 或る屋敷で起きた窃盗事件。 唯一、真実を知る者は「陸小鳳」という言葉を残して死んだ。
この家の主人、太平王の息子は、ガードマン達に「犯人を連れて帰らねば死刑」と言い渡す。 ガードマン達は何故か忍者を使って義賊、陸小鳳(孟飛)を捕えようとするが、真犯人は別にいると察していた。 15日以内に財宝を取り戻すとの陸小鳳の言葉を信じ、彼らは引き上げる。
事件の朝、唯一、現場へ行った葛通という男がおり、その日の夜に屋敷を去ったと言う。 訪れた陸小鳳に真犯人を教えようとした葛通は空手遣いの赤忍者に殺され、追い掛けた陸小鳳はブサイk… いや、無表j… いや、ド素t… いや、何ちゅうか女(いつもながら楊鈞鈞)に出逢う。 彼女が示唆した「胡蝶谷」へ行って調査をするが、天下に2つと無い名刀「夜壺刀」を拾っただけで、手掛かりは見付からない。

その内、変な男が現れて(変としか言いようが無い)、帰らないと後悔するぞと脅す。
「俺は生まれてこの方、一度も後悔した事が無い」
闘っていると変な男のボス、吳明という老人(石峰)が現れ、陸小鳳を屋敷に連れて行く。 老人は何故か、彼を陸小鳳と知っている様だ。 屋敷では皆が賭け事に興じており、先程出逢った女が老人に金を借りに来る。
見学したいという陸小鳳に老人は、構わないが、「自分で自分を養う」というここの唯一の規則には従うようにと言う。 そして、負けるのも勝つのも速い「沙曼」に気を付けろ、金ばかりか、お前自身まで持って行かれるぞ… と。 「沙曼」とは、金を借りに来た先程の女だ。

陸小鳳は谷で拾った「夜壺刀」を賭けようとするが、誰にも価値が判らない。 隣にいた沙曼が陸小鳳のツキに賭け、刀をカタに金を貸してくれるが、沙曼は大勝ちするものの小鳳は負けてしまう。 老人の元に戻り、負けたら体で返すからと1万両借りて沙曼から「夜壺刀」を買い戻すが、賭けには又もや負け、老人に
「金はお前のものだが、お前はワシのものだ」
などと言われてしまう… 要注意人物アンタやん。
ちなみに、ここでのやり取りはこの先の出来事とは何の関係も無ければ、「夜壺刀」も二度と出て来ない。

そこへ、老人の娘(方芳)が現れる。 宮九という謎の男の妹でもある。
「お兄様から何か?」
「お前に土産が届いているぞ」
箱の中身は、かつて妹を怒らせた嘘嫌いの老實和尚(丁國勝)。 陸小鳳とは友達だ。
「チャンスをあげるわ。ここにいる人間の中から好きなのと闘って、負かす事が出来たら、その者を代わりに殺しましょう」
陸小鳳を選ぶ和尚。 友達を売るのかと罵られる和尚だが、陸小鳳は娘の花婿候補だから殺されはしない、と睨んでの事だった。

夜中に脱出を試みるが、庭を堂々巡りし、出られない陸小鳳。 同じく出られない和尚に出くわし、宮九とはどんな奴かと尋ねると、知っているが言えないと言う。 すると、闇からおかめ軍団が出現する。 倒しても倒しても復活する。 どうやら「木人陣」に迷い込んでしまったらしい。 8体の動きが、離れた所にいる1体の頭で制御されていることに気付き、木人陣を突破した陸小鳳。
「次も同じ事があったら、こうすればいいんだな… よし!」
2度と出て来ないんだなコレが。

孟飛in一鳳東飛九萬里 全ては老人の策略だったと見抜いた陸小鳳は、何故、自分に罪を着せるのかと尋ねる。 老人は殺し屋で、陸小鳳を仲間にしたいと言う。
「そうか、読めたぞ。俺が仲間になったら事件は俺の手で解決した事になり、拒否したら永遠に犯人扱い、という訳か」
う~ん、よう判らんが、まぁ、どうでもいい、どうせその場限りの台詞だ。 よーく考えなさい、宮九に気を付けなさい、と言う老人。 だ~から気を付けなあかんのはアンタやろって。

そして、いきなり沙曼とのロマンス、物語の最難所である。 2人の口はずっと動いていて喋っているのに、台詞を消してまで流す歌はジャイアン楊鈞鈞、歌詞が
「愛の為なら天高く、9万里だって飛んで行くわぁああぁああ~~~ホゲェエエエ♪」
つまりタイトルの「一鳳東飛九萬里」という訳である… 「拷問」の他に言葉が見付からない。

不自然なまでにいちゃついていると、宮九(石峰)が氷の花を届けに来る。 これが又、何の意味があるのか判らないまんま、これっきり出て来ない。 ほどなく、侍女の小玉が、宮九が呼んでいると伝えに来る。 酒を飲んで待っていて欲しいと言って出掛けた沙曼は、やきもきしている陸小鳳の元へあっさり帰って来る。 何か知らんが、宮九は沙曼を嫁にしたいが、フられているようだ。 そこへ宮九の妹がやって来て、兄からは逃げられないと言う。 ブサイk… いや兄を虜にする沙曼が大嫌いなのだ。 侍女の小玉と和尚が現れ、妹を人質に逃げようと提案する。

幾つものミラーボールが吊り下がった宮九の部屋を訪れた陸小鳳は、2時間後に妹を帰すから、我々4人を追うなと取引し、無事に逃げる。 小鳳は助太刀をして貰う為、数少ない友である盲目の剣士、花滿樓を探す。

老人達は、どうやら大きな陰謀の為に陸小鳳が必要らしい。 宮九は小鳳1人では歯が立たない程に強いと聞き、ヒゲを剃って来れば何でも手伝ってくれる友人、西門吹雪にも助っ人を頼む事にする。 小鳳の友達はこの2人しかいないようだ。 1980年の「劍氣滿天花滿樓」に続き、2度目にヒゲを剃って現れた小鳳を見て、西門吹雪がやれやれと腰を上げたところ、鷹眼老七が西門吹雪を殺しに現れる。 …ちゅうことで、この場面のみ、貴重な「ヒゲ無し」孟飛さまである。

2人を襲った鷹眼老七は、死ぬ間際に「許してくれ…」
ちょっと待って、誰やねん? アンタ初めて出て来たやん、知らん客は置き去りかいっ!
「宮九が我々全員を裏切った、沙曼は長安へ行った」
まぁ、取り敢えずそういう事らしいので、長安へ向かいましょう…

孟飛in一鳳東飛九萬里
ちらりずむっ
早くもヒゲ復活の陸小鳳にガッカリする間も無く、老人達の仲間になった和尚が現れる。 快楽を求める人生をふっ切ったのだと言う和尚に陸小鳳は、人生とは「道義、仁愛、良心」であり、悟ったからこそ、拘るのだと説教する。

道中、出くわした花滿樓に何故か攻撃される陸小鳳。 花滿樓は毎晩のように何者かに襲われているらしく、盲目の彼は人の気配に咄嗟に反応してしまったのだ。 それは宮九の策略であったが、花滿樓が途中で陸小鳳と気付いたのだ。
「ハッハッハ、全武術界を揺るがすこの大事件に絡まないとは、おせっかい陸小鳳の名が泣くぞ」

宮九は、陸小鳳に現皇帝を暗殺させようとしていたのだ。 何故なら宮九こそ次期皇帝で、あの窃盗被害に遭った太平王の息子だったのだ! (※ここで「え~~~っ?!」と驚かない事には、もう驚くとこナイよ…) 沙曼と2人で楽しく暮らしたくないのかと問われ、己の望みの為に悪事を働きはしない、少なくとも自分と2人の友だけは、と返す小鳳に、感動しなくちゃいけないみたいだ。
そこへ現れた西門吹雪。 続いて、宮九の妹を捕らえて来た和尚が、人質を交換して公平な決闘をと言う。 宮九に謀叛かと問われ、悟っただけだと答える和尚… 狙ったトコやと思うからいちおー書いとく。 (こういう「粋」を狙った所がいちいちクサイのよな…)

一度は命令に従い下がった手下達だが、又、出て来て西門吹雪と花滿樓に片付けられ、陸小鳳に襲い掛かった妹も返り討ちに遭って死ぬ。 そして陸小鳳と一騎打ちの真っ最中の宮九に、沙曼が大声で呼び掛ける。 ピンチだから呼んだのか、その逆か、よー判らんのだが… とにかく、惚れた女の声に振り向き、その隙を突かれた宮九は陸小鳳に殺される。 シャアシャアと… いや、延々と悲しむ沙曼。
「俺はお前の腕の中で死ぬが、陸小鳳が死ぬときは… 死ぬときはぁあああ~~~ ガクッ」
 ~ 完 ~

見所 原作はどうか知らんが、映像は毎回ながらキツイものがある。 楊鈞鈞さんは女優じゃなくて、ただの夢多き金持ちだもの。 世の中、ゼニがあれば何でも叶うのよ♪
この時期は売れっ子の古龍作品の映画化が流行っていて、多分、みんなシリーズの登場人物やら設定やらを知っていたのだろう。 いきなり映画で見るとワケ判らんけどなっ。
石峰は宮九とその父親を演じているが、宮九が父親のフリをしていたのか、ただの2役なのかは判らない。 古龍ファンは知っていると思う。 住職は悟っているので、別にどっちでもいいと思う~ポクポクポクポク…
西門吹雪に会いに行くシーンを除いてはヒゲ仕様である。 んでビュンビュン飛んで、体操吹き替えて、折角の美しい扇子遣いも衣装裁きもも~どこへやら… 例によって速回しでパラパラ漫画状態なのが、動画だから更に酷い。 住職は速回しと宙吊りが子供の頃から大嫌いなのだ。 昨今の劇画タッチ誤魔化しアクションはもっと嫌いじゃがな。 まーハリウッドだったらそれでも通用するのだが。
動画以上のものを入手する気にもならない住職なのだが… まぁ、ビデオから取り込まれたと思しき海賊DVDは存在するので、忍耐… じゃなくて興味のある方は探してたもれ。
ストーリーは陸小鳳シリーズの最終章「鳳舞九天」、同じく孟飛主演で「陸小鳳傳奇之鳳舞九天(Clan of Amazons)」という別作品も存在する。
酒浸りで、金の為に書いていると公言していた故古龍さんは、孟飛さまと仲が良かったみたいだ。
住職は一連の作品には「ゼニの力」しか感じない。 この辺りは城主にとって黒歴史なのかと思っていたら、意外にも結構、良い思い出らしい。

大五影業公司, 香港長江影業 台湾公開 1981年7月31日 (96分5秒)

九月鷹飛
東海玉簫朝日紅
1981 September Falcon
Eagle Flying in September
  • 武術指導蘇真平 導演王瑜 原著&編劇古龍
  • 孟飛, 楊鈞鈞, 石峰, 凌雲, 陸一龍, 李立群, 田野, 方芳東海玉簫, 蘇真平, 蔡同詠, 孟莉茹孟苓茹, 楊品蘋楊蘋, 楊光友

原作&脚本は古龍「九月鷹飛」。
全く同じデザインで「九月鷹飛」「東海玉簫朝日紅」の2つの中文タイトルのポスターの画像が存在し、いずれの英題も「Eagle Flying in September」となっている。 一番下に書いてあるのが一方はキャスト、他方は製作会社名の様なので、もしかしたらDVDの裏表かも知れない。 不鮮明な所は「華國電影製片廠攝製」と書いてある様だ。
まぁ、その内、観る事になるんだろうな…(溜息)

出品/大五影業公司, 香港長江影業 台湾公開 1981年10月9日 (90分10秒)

金粉游龍
金粉遊龍
1982 Matching Escort
Venus the Ninja
Fury Of The Silver Fox
Wolf-Devil Woman 2
Venus: Wolf
  • 策劃編導張玲 導演張玲,司馬鵬 編劇彭韋瑋 武術指導蘇真平 監製伍玉麟 製片張英枝 攝影廖萬文 化妝尤宜珠 髮型尤宜珍
  • 張玲鳳明珠, 孟飛高君天, 石英司馬白雲, 黄西田小豆子, 王俠明珠の父, 余松照叔父, 陳軍堡紅爺, 彭剛, 尹小曼, 何興南, 華方佑, 王國輝, 黃文豪, 邱明賢
  • 台湾聖人瀑布髪を切る滝, 三水潭罠の河辺, 北投軍艦岩洞窟の上の崖, 東埔溫泉洞窟, 麟山鼻師匠を葬る海辺, 黑龍潭再会と別れの河, 碧潭ワイヤーアクション, 台北中影文化城

お話 孟飛in金粉游龍 武術の名家のお嬢様、明珠。 幼い頃から鉄の靴を履かされて育ち、いつしか美しきおてんば娘に成長した彼女、鉄靴のまま跳び跳ねて遊んでおります。 跳び跳ねて… じゃなくて、宙を飛んどるがな。 そんな奴おらんやろ~~~ちっちきち~♪
そこへお伴の小豆子と通り掛かったは東宮の高君天、孟飛殿下! あ、殿下と呼んではならぬ、若であった…! お忍びながらに充分に目立つモモタロさんヘアー、おてんば娘とは目が合った瞬間、お互いにビキビキ~ン♪ しかし、よそ者に神経質な彼女の父は、娘を家の中へ追いやり、若を追い返してしまう。

プリンスは自分を暗殺しようとしている者がいる事を知り、正体を隠したまま、調査の旅をしていた。 一方、明珠の父は、謀叛に協力する事を拒否し、鳳一族は皆殺しにされてしまった。 彼らの目当ての「玉鴛鴦」を持った明珠は、父親の遺言通り、重い鉄の靴を脱いでビュビュビュビュビュ~~~~~ンちっちきち~、と逃げる。 悪人の策略で指名手配されてしまった彼女は乞食に化け、他の乞食達の住処で盗み食いをして取り囲まれてしまう。 窮地の彼女を救ったのは何と、憧れのプリンスとお伴の小豆子! プリンスは弱い者虐めをしている乞食達を懲らしめた後、皆に金を渡すが、明珠は憧れのプリンスに顔を見せる訳に行かず、慌てて逃げる。 誰かに似ていると首を傾げるプリンス。

その直後、追手に出逢った明珠は、穴から洞の中の池に落っこちる。 そこに住む老人は、明珠のせいで仇討ちが出来なくなったと怒るが、玉鴛鴦を見て明珠の父親が誰かを知り、代わりに仇を討つという条件で明珠を弟子にする。 老人の名は「司馬白雲」。 20年前、「聚英堂」の堂主に選ばれたが、祝宴で酔った所を襲われ、両足に大怪我を負わされ、崖から突き落とされてしまった。 そこで傷を癒やしながら薬の研究をしていたところ、その中に落ちた明珠が、その薬効を全て吸収してしまったのだ。 老人の仇は、「司馬白雲」を名乗り「聚英堂」を乗っ取った双子の兄弟。
明珠は老人に代わって仇を討つ為、2本指でものを夾み、眩しくても目を閉じない修行をする。

孟飛in金粉游龍 やがて死期を悟った師匠は、全てをマスターした明珠に残った内力を授ける。 外の世界へ戻り、師匠に仇討ちを見せた明珠が言い付け通りに亡骸を海に流していると、偶然、プリンスが闘っており、明珠は助太刀をして去る。 明珠が朽ち果てた我が家に戻ると、そこへ一族を滅ぼした仇が現れる。 師匠に授かった技で敵の攻撃を破り、トドメを刺そうとする明珠だが、自分を殺したら陰謀の主が誰か判らなくなるぞとの言葉に油断し、相手は殺すものの、傷を負ってしまう。 黒幕が現れピンチに陥った明珠は、プリンスに救い出される。

プリンスと小豆子は、男装の明珠が先の乞食に似ている事に気付き、付いて来たのであった。 プリンスに手当てされ、身も心も癒やされる明珠であったが、仇討ちを完遂する為に置き手紙をして去る。 その直後、プリンスが敵に捕らわれてしまう。 明珠と小豆子が助けに行くと、黒幕の正体を見極めたプリンスは自力で縄と上着を吹っ飛ばす。 中から出たるはまばゆいオレンジの装束、そして皇位の証の龍が…! 小豆子から受け取った宝刀をかざし、頭が高い~~~~~!
そして真の仇、黒幕にトドメを刺そうとする明珠を止めるプリンス。
「国には国の法がある。そなたの気持ちは判るが、こやつは法で裁く」

そして、別れの時…
一緒に都に来ないかと言う殿下に、身分が違い過ぎると辞退し、いつでも江南の魚を食べにいらして下さい、と見送る明珠であった…

孟飛in金粉游龍 見所 メリハリが効いていて、しっかり感情移入もさせてくれる、劇場で見たら思わず拍手してしまいそうな、映画の黄金期の様な娯楽作品。 天真爛漫な少女から逞しい剣士、そして分別のある大人の女性へと、成長を遂げる明珠が素晴らしい。 芝居も可愛いし、剣タチも上手い。 熱演も押しつけがましくなく、健気な彼女にぐいぐい引き込まれる。 同じ張玲とのコンビでも… 日本に入れるならこっちだったでしょー大映さん、「紅蓮寺」じゃなくて!
2人の情の描き方も爽やかで、後の連ドラの様な昼メロでも、古龍モノのセクハラでもなく、全く嫌みが無い。 こ~んな大袈裟な衣装でも自然に見えてしまう孟飛さまの顔立ちと表情、動き。 ナイスキャスティング! モモタロさんだけど、古風な美しさにスマイルたっぷり、扇子もキラキラで言う事ナシ! 港台マニアでなくとも充分に楽しめると思う。
…てか、孟飛城復活から間も無い頃、10年ぶりの中国語、字幕も予備情報も無く、殆ど絵本状態であったが、ここまで理解していた自分をホメたい住職は勉強足りてるが修行が足りない、ポクポクポクポク…

所で、オープニングクレジットの孟飛さまの英名が張玲になっているぞワハハ。

出品/香港東大影業公司  台湾公開 1982年2月3日

一劍刺向太陽 1982 Sword Shot At The Sun
  • 導演王瑜 武術指導蘇源峯,汪強 編劇倪匡 對白王景平 副導陳春玉 監製潘仕強 製片陳台安 出品人楊靖華 攝影廖萬文 化妝蕭幸美 髮型尤宜珍
  • 孟飛蕭秋水, 楊鈞鈞"月神"桑桑, 張復建鐵銀衣, 田野蕭瑟, 姜大衛"一劍飛雪"桑君秋, 楊萍趙詩容, 龍世家墨夜雨, 原森, 封君平, 扈漢章, 齊後強, 蘇沅華
  • 台湾台北中影文化城, 花蓮太魯閣(蘭亭,祥徳寺天峯塔,岳王亭,普渡橋)桑桑との中々キツいデートの背景

お話 孟飛in一劍刺向太陽 9年前、父に棄てられた仲間外れの孤児(孟飛)の元に1人の男が現れた。 父の名は蕭瑟(田野)で、誰もが尊敬する英雄だ、お前の名は蕭秋水だ、と教え、預かって来たと言う蕭家の武術書と宝の地図を手渡す。 今ではその武術もマスターし、宝も手に入れたが、孤独な根無し草の身分は変わらない。

有名な女殺し屋「月神」の元に主人の依頼書を持って現れた段八方という男。 しかし、そこに書かれていたのは自分の名だった。 月神の剣は往年の小李探花の「飛刀」と同じく、逃げる術は無い、正に月光の様だという噂。 彼女に敗れた段八方の元に、依頼主… ネタバレ書いてしまうと、墨夜雨が現れる。
「お前は知り過ぎた。 この事を蕭秋水に知らせたくないからな」
次の標的は蕭秋水だと笑う墨夜雨を、月神の侍女、小星が送り出す。

蕭秋水は、昔、世話になった饅頭屋の張叔父さんに宝を分け恩返しする。 そこへ昔、親切にしてくれたのに辛く当たってしまった女の子、詩容が現れる。
キンキラ衣装の詩容の父、趙は、小三子に招待状を持たせ、蕭秋水を家に招く。 すると、正六品の護衛、墨夜雨(龍世家)が訪れ、キンキラ趙と娘は席を外す。 宮中より黄金が無くなり、急に金回りが良くなった蕭秋水を疑っているのだった。 乱闘になるが、一同を軽くあしらい、外に出ると今度は月神が現れた。
蕭秋水は死んだと思い、爺と墨夜雨が「これで解決だ」と話していると、小三が「傷心掌」にやられて帰って来る。 「傷心七絶」の継承者は蕭秋水、ただ1人。 蕭秋水は死んでおらず、近くに潜んでいるに違いない。

果たして、蕭秋水が娘の詩容の所でくつろいでいると、墨夜雨が入って来る。 月神は人を狙うのは1度きりで、失敗したらもう殺さない事を知っている蕭秋水は余裕の笑顔。
今回、雇われたのは刀王。 蕭秋水は詩容を人質に取って逃げた。
「私、決めたわ!聞いたら絶対、感動して泣くわよ」
蕭秋水には蕭秋水の苦しみがあるから、何をしようと許すと言う。 惚れてさらったと思っているようだ。 そこへ又、人魂やら人形やらが現れて襲って来て苦戦していると、月神が助っ人に現れ「彩虹剣」で片付ける。 目が合った2人はビキビキビキ~~~ン、て又かいなも~エエわ!
それを察し駆け寄る詩容。 蕭秋水は去り、傷付いた詩容は墨夜雨に、2人を殺す事が出来たら嫁になると言う。 何やその展開?!

さて、月神の家に勝手に付いて来た蕭秋水。 何故来たかは判らないが、来た以上は帰らないと言う。 死んでも後悔しないと… んで、何でいきなり仲睦まじいねん。 何でお花畑や。 ほんで何で… 楊鈞鈞の歌や!!!!! 「一鳳東飛九萬里」の悪夢再び…
「君は夢にまで見た理想の女性だ」
この台詞、必要あったか???

そんな2人の元へ、鐵銀衣という男が蕭秋水を連れに来る。 命令したのが彼の父、蕭瑟と聞き、諦めて去る月神。
父の元へ向かう道中…
「彼女は元々、月の人です」
「酒を飲ませろ、ぐでんぐでんに酔いたいわ」
「蕭家のおぼっちゃまの友達になれる身分の者はおりませんが、今日だけは特別に御一緒させて頂きます」
後継者なので選択の余地は無いと言う。
すると、目の前に現れた殺し屋夫婦。 嫁の杜漁婆の「天羅地網」に掛かって身動き出来なくなる蕭秋水。 旦那、屠狗翁は笑いながら、自分は「無法無天」だが、網に掛かったまま逃げられないのだ、と言う。 天下に名を馳せた夫婦であったが、蕭秋水はあっさり旦那の屠狗翁を捕える。 …が、殺さずに逃がす。

9年ぶりの父子の再会…
母子を棄てた理由を語る父、蕭瑟。 運命の悪戯だと言う。
「お前の母親の父親は、ワシの父親の父親を殺したのだ」
えっと… 一時停止して頭の関係を整理しましょうね、ハィ、続けて~
人生で初めての過ちであり、以来、自分を許す事が出来ないと言う父。 しかし、その言い訳で呼んだ訳ではない。
昔、世間に出たばかりで腕を示したかった蕭瑟は、無敵の「一劍飛雪」桑君秋(姜大衛)に闘いを挑み、勝利はしたものの、一生の苦しみを背負ってしまった。
それは…

少林の掌門を継いだばかりの白雲上人を殺した桑君秋に会った蕭瑟。
白雲上人の剣には迷いが無かったが、心に迷いがあったと答える桑君秋。
「心に迷いがあっては無敵ではいられぬ。俺の剣はあらゆる所にある!」
姜大衛呼んどいて光線合戦はナイやろとか、BGMの演奏が音痴とか、突っ込みは大雑把に済ませておこう。 んで、光線合戦に負けた桑君秋。
「挑戦を拒否する事も出来たのに、何故?」
「俺は桑君秋だからだ」

桑君秋は名誉を守って死んだ。 殺してはいけない相手を殺してしまった… 反省の意味が判らんが、そう悔いている父、蕭瑟の言うことにゃ、過ちを犯した後、やっていい事は唯1つ。
「代償を払う事」
そう言って息子に見せたのは決闘状、送り主は何と、月神。 彼女の名は桑桑、桑君秋の娘であった。
「死は怖くない。怖いのは敗北だ」
父は、彼女を負かす為に息子を呼び寄せたのだ。 決して死んではならない、負けてはならない。 それは、月神を殺せと言う命令。 絶対に殺せ、と言い付ける父である… これのどこが「代償」で、何を「悔いている」のか、サッパリ理解出来ないのだが。

息子の蕭秋水も同じ気持ちだった様で、母子を棄てておいて、今になって息子だの跡継ぎだのという理由で、自分の仇でもない人間を何故殺さねばならないのかとぶちキレ、出て行く。 月神を訪れた蕭秋水だが、会えずに店で酒を飲んで酔っている所へ詩容が現れ、自分を月神と見間違えた蕭秋水をシバいて家に連れて帰る。
詩容の家には墨夜雨がいた。 黄金を盗んだのは墨夜雨と気付いた蕭秋水。
「何故俺に罪を着せる?」
「お前は身寄りが無い捨て子だからだ」
おまけに、蕭秋水を殺せば詩容を嫁に出来る墨夜雨。 黄金は、足下の煉瓦だった。 動けない蕭秋水を助けにやって来たのは… 誰???
お父様の頼みで部下達を連れてやって来た王大人。 これでお前は自由の身、後の事は好きにすると良い、と大人。
「父親の気持ちは、息子には永遠に判らないものだ。父上を誇りに思いなさい」
どうしたらいいのかと悩み続ける蕭秋水であった…

月神邸では… 正月初六で財神を迎える爆竹が鳴り響くが、
「うちには財神は来ないわ。そうだ、月神を迎えましょう」
古い書物によれば、太陽は生、月は死を意味するという。 決闘の元月十五日まで、もう9日しか無い。 どこかで赤子の泣き声が聞こえる。 仇の蕭瑟という人物を見る為、明日はお伴します、と言う小星。 しかし、蕭瑟は代わりに息子を寄こすだろうと見抜いている月神。 月神は、蕭秋水が後継者である事に気付いている。

そして、やたらと長い回想シーンと共に決闘に現れる2人。 何故か赤子を抱いている父、蕭瑟の所にいる小星。
そして…
ブ~~~ン、ブ~~~ン、という変な効果音と共に宙返りばっかりの決闘~~~~~♪
同士討ちで倒れる2人。
「少しも後悔してないわ、だって怨念はもう、私達の代で終わりだもの、私達の息子は…」
「えっ、子供を生んだのか?」
「蕭家の跡継ぎでもあり、桑家の跡継ぎでもあるのよ」
「思い残す事は何もない… ガクッ」

お父様と小星が駆け付けたが、時遅し…
「みんなワシが引き起こしたことだ… 後悔しても間に合わん」
その通り過ぎて、ツッコむ余地もありません…
「勝敗は何で決まるのだろうか。月神の剣はワシの体には刺さらんかったが、ワシの心を貫いた」
いや、あんたが自分で行って刺されたら良かったんちゃうん? 病気でも何でもないのに、負けるから代わりに息子に…… って、一体?!
お父様泣くし、小星泣くし、赤子も泣くが、観客はボーゼンで劇終~~~

見所 出で立ちは「神鵰英雄」と似てますな。 このヅラはやめなさいっちゅーの顔の輪郭が変に見えるから! まー「神鵰英雄」よりよく笑ってるし、キュートなんじゃないかとは思うけど、何せ映像が汚いもので、よく判らない。 機会があれば、マシな映像で見てみたい。 ヒゲは無いんだけど、「神鵰英雄」のようにうっすら青~い気がするんだよね…
原作では、主人公はやたらとキュートでスマイルビシバシキャラに描かれているというが、孟飛ちゃんを意識して書いたんじゃないかと思うな住職は。

補足 古龍原作「飛刀,又見飛刀」、脚本倪匡。
ややこしい話なのだが、この「一劍刺向太陽」は当時、書きかけだった他の小説のタイトル。 81年にこの原作のタイトル「飛刀,又見飛刀」という映画が公開されていたが、その当時はこれも未完成なので、中身は又、違うらしい。 本作は「多情劍客無情劍」シリーズの最終章に当たる。 映画のストーリーはこの下の方にあるそうなので、中文だけど、根性のある方は めっちゃ詳しい許德成さんの資料を読んでみて下さいな… て住職、あらすじを四苦八苦して書き終えた後にこれがあった事を思い出したのよ。

尚、登場人物の名は下記の様に入れ替わっており、これらで探せば日本語でも情報がある事と思う。 左が原作、右が映画。
李壊→蕭秋水、韓峻→墨夜雨、可可→趙詩、李曼青→蕭瑟、薛青碧→桑君秋

新人紹介として「楊何とか」と出ているけれど、輪みたいで違う変な字だ。 武術指導の2人目も不鮮明。
ポスターでは英題が「An Sword Shot At The Sun」となっている。 "the"は"ザ"と読もうが"ジ"と読もうがどっちでも良いが、"a"と"an"は別の単語だから、これは間違いなのじゃがな。 誰か気付かんかったんか、ポクポクポクポク…

出品/大五影業公司, 香港長江影業 台湾公開 1982年11月26日 (86分02秒)

彈指神功
楚留香外傳
1982 (同名異作あり)The Challenger
Abbott White 2
Deadly Finger Kung Fu
  • 導演方豪 編劇劉治華 監製黃信銘,金長樑 副導演杜福平 製片凌浩然 助理製片朱春深 出品人金愷 對白金石 攝影吳國仁 梳粧翁愛雲 服装蔣莉萍
  • 孟飛楚留香, 姜大衛一点紅, 趙雅芝蓉蓉, 吳孟達"醉貓"胡鐵花, 夏雨姬冰雁, 關聰無花大師, 劉尚謙日本密使東瀛半月國師, 高妙思李虹秀, 廖安麗宋恬兒, 張瓊姿穿月公主郡主, 柯俊雄靖王, 乾德門一心大師, 馬場和尚
  • 台湾台北中影文化城
孟飛in彈指神功 Deadly Finger Kung Fu お話 明国末期、倭寇が江南海域を荒らしていた。 朝廷は靖王、朱英を「平寇大元帥」として派遣し、倭寇討伐軍を指揮させた。 武術界の英雄達も兵を組織し協力し合い、東南領海を守っていた。 これを知った日本国王は五千石の藩の穿雲郡主(張瓊姿)と大将軍半月(劉尚謙)に貢ぎ物を持たせて派遣し、臣礼を示した…「あヽ野麦峠」のテーマをバックに。

…設定は大体、こんなところだが、日本人モノはどれが何国人だか判別不能で、ワケワカメだ。 「郡主」って何じゃらほい、と思ったら、オープニングクレジットでは「公主」となっているので、以下、姫と書こう。 早速、白馬で登場の大泥棒、楚留香(孟飛)に襲い掛かる忍者軍団も、黒ずくめ軍団を片付けると紅と金が登場しちゃうんだから、これには孟飛さまも苦笑だ。 これ以降、ラストファイトまでは殆ど休憩~~~。

さてさて、少林寺の偉い和尚、一心大師(乾德門)のありがた~いお話を聞いていた姫が、突然、さらわれてしまった。 これが外部に知れたら日本との関係に悪影響を与えてしまう… っちゅうことで、靖王は3日以内にこの「彈指神功」という技の使い手である楚留香を捕え、姫を救い出すようにと命ずる。

靖王の家臣達は和尚や姫のお付きの侍達と共に留香の仲間達のいる優雅な船にやって来るが、留香は3日前から東海長離島へ出掛けており、留守だと言う。 信じようとしない和尚に、留香の恋人、蘇蓉蓉(趙雅芝)は、自分を人質に猶予をくれと頼むが、紅秀(高妙思)と甜兒(廖安麗)の2人の女が代わりに行くと申し出る。 残った蓉蓉、木頭(夏雨)、酔猫(吳仲達)の3人は、7日以内に真相を突き止めねばならない。 万一の場合には、友である自分が全ての責任を取るという木頭。 蓉蓉は、日が明けたら東海長離島へ調べに行く事にした。

孟飛in弾指神功 Abbott White 2 白装束の坊主、無花大師(關聰)は、姫を連れて逃げる侍女(于楓)発見をした。 犯人は留香ではなかったのだ。 自害しようとしている所へ駆け付け事情を訊く無花大師。
「日本から剣術の達人がやって来て試合をしたことは私も聞いた事がある」
将軍の身で丸腰の武術家に負け、武士道の精神を守る為に切腹したという…どひゃひゃ!
え~~~、それで、臨終の際に残した言葉が「彈指神功」なのだそうだ。 仇討ちしたいが歯が立ちそうに無く、この様に罪を着せたのだと。 何か武士道から程遠い話になって来たが、多分、侍女が姫になりすまして死に、留香を死刑にしようとしていたのだろう。 この辺り、ちょっと何言ってるか判らないのだが、ネタばらしをすると姫は騙されているので、本当に姫を殺すつもりだったのかも知れないし、見られていると知っての芝居だったのかも知れない。
すると、味方になってやると言う無花大師。 後を付けて無花大師が絡んでいる事を知った木頭と酔猫が留香に知らせねばと帰りを急いでいると、派手な忍者達に襲われる。

嘘や殺人は平気なのに女の色香はダメだと言い張る無花大師は、留香の船を放火して「犯人」を取り逃がす芝居を打ち、留香に罪を着せたまま姫を戻した後、一点紅(姜大衛)からの決闘状を受け取る。 この2人の確執について劇中で触れられる事は無いが、古龍マニアなら判るのだろう。 わしゃそこまで知らん。

東海長離島を訪れた蓉蓉を襲った日本人達を退治した一点紅は、留香は既に去ったと知らせる。 留香本人がいないのに飛び交う碁石の意味はま~ったく判らない(てか蓉蓉も使ってるよこの技)。 そこへ本物の留香が現れ、一点紅の邪魔をして無花大師を逃がし、3日間は探さないでくれと頼む。 自分を陥れようという計画の影に、更に大きな陰謀があるのではと調べているのだ。

孟飛in弾指神功 Abbott White 2
えくぼ王子
留香が見付かれば帰国できる姫であったが、何故か憂鬱そうだ。 実は、彼女は父親を人質に取られ、悪い日本人に利用されているのだ。 黒幕は、姫に付き添いやって来た侍、半月(劉尚謙)。 姫は忍び込んで来た木頭に促され、真実を明かそうとしたところ、何者かに殺されてしまった。 犯人にされて逃げる木頭。
黒幕と女は、無花大師を利用し、武林会議を開かせる。 捕えた女2人を処刑すると言えば、留香が現れて武術家達を全滅させ、邪魔者はいなくなる。 後は靖王を自分で始末すれば国が手に入る… という事なのだった! どんだけ強い奴扱いやねん楚留香…

そして、白馬で駆け付けた留香、一緒に現れたのは… 何故か生きていた姫! 「出合え出合え」とばかりに入り乱れる日本人軍団、ゴレンジャー忍者隊! デビッド・チャンも再び現れて無花大師と対決する! 靖王を殺しに行く半月も、留香が碁石… じゃなくて「彈指神功」で退治。 んで??? 留香が登場してからの場面が幾つかプレイバックされていきなり「劇終」!

はぁ~~~~~?!
スンマセン、ワシのせいやないけども。
これは大陸の動画なので、特別に編集でもされているのだろうか、元からこうなのだろうか。 まぁ、古龍に興味がある人は調べてたもれ。 但し、ドラマなどでは話が色々変わっているらしい。

孟飛in彈指神功 Deadly Finger Kung Fu 見所 古龍の武侠小説「楚留香」シリーズではあるが、この作品には原作は無く、古龍による創作脚本。 孟飛演じるは、なななんと、ヒゲ無し楚留香、最初にちょこっと登場した後は、殆どラストバトルにしか登場しない。 …なのに、話の上では明らかに主役で、最後に全部持って行く。 ほんとに皆さん、ご苦労さんね。 デビッド・チャンこと姜大衛扮する一点紅の出番は更に少ない。 武士の下りは笑って許して。 でも「丸腰の武術家」言うてますけど、「彈指神功」て、おもくそ飛び道具ですやん!(爆)

補足情報 資料として役名・役者名の表記の違いについて、まとめておこうと思う。 どーでもいい人はすっ飛ばしてちょーだい。 ポスター(かフライヤーか分からない)とオープニングクレジットとの違いを列挙しまつ。左がポスター、右がオープニングクレジット。
【俳優名偏】 高妙思→高妙詩、吳仲達→吳孟達
【役名偏】虹袖→紅秀、彭英→朱英(字幕/クレジットでは城主と表記)
参考までに、オープニングクレジットでは姫氷雁となっている男の渾名が木頭、酔猫は劇中で時々、胡と名乗っている。
盗帥、香帥とも呼ばれる楚留香は、オープニングクレジットでは香帥と表記されている。
尚、このポスター(或いはフライヤー)には、何故かデビッド・チャンも、その役名もクレジットされていない。

一方、デビッド・チャン主演作の「踢館」は英題が「The Challenger」で、この映画の別名の1つとカブるのだ。 めっけた時は謎で気持ち悪かったが、最近は住職、日々の修行のお陰か、殆どどーでも良くなって来た。 悟りの日は近いかも~~~ポクポクポクポク♪

樺樑電影股份有限公司 台湾公開 1982年12月22日 (82分23秒)

衝破海底城 1982
  • 導演林鷹林國樑 出品人金愷,徐増宏
  • 孟飛狂四郎, 凌雲譚陽, 夏玲玲唐湘兒, 楚湘雲江崎華, 陳鴻烈駱一龍, 陳星蛇王
  • 台湾中影文化城

住職が運営する(あんまりしてないが)facebookの孟飛さまファンページに海外のファンが雑誌の記事を投稿して来たのだが、コアな台湾のファンにとっても激レアなネタらしく、タイトルと書かれている内容以外に全く手掛かりが無い。 相手役は1979年から何度か共演している夏玲玲。 1982年の「彈指神功」と同じく台湾の樺梁影業で出品人は金愷、記事には「1982」とのメモがある。 撮影時期に関しては定かではないが、同時か近い時期に撮られたものと見て良さそうだ。 余りのレアさを考えると、もしかしたら公開されていないのかも知れない。 孟飛さまにお尋ねしたのであるが、何かうやむやになってしもうたので2度は聞けぬ…

監督の林鷹は、1976の「旋風方世玉(ドラゴン少林拳)」の助監督、林國樑の別名らしい。
孟飛さまの役名が「狂四郎」というのが気になるが、あらすじを見る限りは国の命で難事件を解決する役人の様なので、外国人という事は考え難い。 いやしかし、「江崎華」という漢人らしからぬ登場人物もいるぞ。 「崎華」なんて中文名ナイだろー、「江崎」が名字なんじゃないの???
…などと妄想は尽きない。

出品/樺樑電影股份有限公司

新 火燒紅蓮寺
火燒紅蓮寺(※本文参照)
1983 Red Lotus Temple On Fire
Blazing Monastery
  • 導演余漢祥 武術指導顔玉龍,李忠義 副導演鄭明輝 編劇韋辛 製片陳滿志 出品人蔣李,美慧 攝影彭大衛 髮型沈歩海 特技導演徐大鈞
  • 孟飛陸小青, 楊慧珊紅姑, 張玲陸小青の上司の娘, 劉徳凱柳遲, 白鷹紅雲, 戚冠軍呂宣良, 歐第継志, 潘迎紫逍遙女, 魏平澳常徳慶, 江志平甘瘤子, 程清有順偽住職"智圓", 龍飛楊賛化, 馬場, 劉飛, 鮑正芳, 喜翔, 初本科, 岳峰, 陳松勇
  • 台湾合歡主峰紅蓮寺への道, 烏来瀑布紅雲の住処, 台北中影文化城提督府他施設
孟飛in新火燒紅蓮寺 お話 紅蓮寺を乗っ取り、住職に化けて悪事の限りを尽くす盗賊の味方に付いた妖術使いの一団と、それを阻止しようとする一派との全面対決… あらら、1文で片付いてもた! 画像はプリクラだと思ってくれたまえ。VHSではこれが限界だ。何でこんなにちっちゃいのしか取れていないんだろう。あ、レターボックスだったからか。

見所 強い年上女性を虜にし、命を懸けさせてしまう美男キャラが決定的なものとなるのは「神鵰俠侶」でのTVドラマだろうが、その前年の作品で、同じくショウブラのベテラン女優、潘迎紫とのコンビである事は偶然なのか、テストなのか??? 大映から出ていたビデオには「香港・台湾スター総出演!」「豪華絢爛な衣装!」と書かれていた。 あのな、狭い土地だし特殊な仕事だから、出演者っていつも一緒やねん。 一般的に衣装を褒めるって、もう他に褒めるとこ無いって意味だからね。

…という心配は見事に的中し、日本の時代劇を見慣れている人には特筆すべき程の豪華さも無く、高そうなギャラが無駄遣いにしか思えない。 当時、潘迎紫を知らなかった住職も、その動きが洗練されている事には気付いたし、孟飛さまはいつもながらスラリと美しい。 個々は良いのに、それらが全く活かされていない所か、脚本と演出によりことごとく封じられている。 2人とも、普通なら厭でも少しは盛り上がる筈の死ぬ場面もまぁ~~~地味な事… 出番の少ないスター達に、ここまで見せ場を与えないまま帰すのも珍しいのではなかろうか。 まぁ、武侠映画が下火になって新しい娯楽が求められていた時期かも知れないから、こんなんで良かったのかも知れない。

監督の余漢祥は1970年代の「海魔」以来、2度目の孟飛さま起用だが、本当に特撮以外に興味が無かったに違いない。 「ストーリー」はあるのに「ドラマ」は無い。 アクションそのものも無い。 恋愛ネタもごちゃごちゃ盛り込んだつもりなのかも知れないが、どれもどーでもいい話だ。 他の全てを棄てて唯一、拘った筈の特撮もクオリティが低く、フォローのしようが無い。 特筆すべきと言えば、日本でビデオ化されていた3作の内で唯一、日本語字幕が付いていた点だ。 見ている者を更なる迷宮の奥へと押し込んでしまう誤訳だらけだが、元がコレなので、後に日本版DVDが出た「少林五祖」の誤訳と違って罪は浅い…

補足情報 日本版VHSに於ける表記では「新火燒紅蓮寺(Red Lotus Temple On Fire)」であったが、海外ではタイトル情報がしっちゃかめっちゃかになっていて、「火燒紅蓮寺」+「Blazing Monastery」でこのキャストの写真とクレジットのあるカバーアートが存在する。 「新」の付かない「火燒紅蓮寺」は映画・ドラマ共、別の作品が幾つか存在する。 「Blazing Monastery」も、元々はそんな他の作品の英題だったと思われる。 近年、新たに権利を手に入れた(或いは違法な)業者がリリースする際、テキトーな仕事をしたのだろう。 ジャケ写なんか元々、当てにならない世界であるし、これからはもっと訳の判らない時代に突入すると思われる。 城の存在意義は大きいかも知れぬ、ポクポクポクポク…

※この動画を「Burning OF The Red Lotus Monastery」「The Burning of the Red Lotus Temple」を別名として挙げているアジアからの投稿があるが、1928年の「火燒紅蓮寺」の英題と同じだ。 印刷物など信憑性の高いもので確認が取れていないが、アジアではその英題で出ているのかも知れない。 音声が標準語、字幕は中文、英文の両方付いている。 目を細かくしてさらうつもりで調べるには、これも候補に入れると良いかも。

こんなトコロに写真館 白鷹コーナーにあり)

出品/欣達(香港)影業公司 發行/台湾欣達影業有限公司

神鵰英雄
神雕英雄
義俠蕭石
1984 Shaolin Hero
The Great Massacre
(House Of~の別名とは別らしい)Master Of Flying Daggers
Faster Blades, Poisonous Darts
  • 導演王瑜 總監督孫明泉 武術指導蘇源峯 監製伍玉麟,範建功 製片陳台安 編劇廖萬文 出品人楊靖華 服裝呂小紅 化妝蘭幸美 髮型尤宜珍
  • 孟飛蕭石, 梁家仁柳乘風水月山莊莊主, 楊鈞鈞小蝶, 張復建無極, 高飛天宗宗主, 黃仲裕鐵星月
  • 韓国水原華城

孟飛in神雕英雄 お話 安定したクサさを誇る古龍原作の中でも突出している。 高校生がノリノリで作った学祭映画と言っても疑う者は無いだろう… そう言えば伝わるだろうか。 見ている方がハズカシイ。 わざわざ載せるのも不本意だが、まぁ一応、資料サイトだから書いておかねばいかんのぅ…
英語版だが珍しく声がいい。 最後に必殺仕事人の「パララ~」の様に何回も流れるのは「萬水千山縱橫」のイントロ。 以下は「Shaolin Hero」でレビューしているが、他の作品とごっちゃになった別名情報が飛び交っているので注意されたい… いや、そこまでして見る必要があるのかは甚だ疑問だが。

物語は、山中で襲われた孟飛の恋人、マダム楊を梁家仁が助けるところから始まる。 孟飛はあいにく、マダム楊の親に結婚を認めて貰うべく、いっちょ前の「英雄」になる旅の最中。 帰って来た孟飛を待っていたのは、恋人が人妻になっているという事実。
一方、夫人にちょっかいを出し殺された悪党の弟は、復讐の為に夫人の過去を利用し、元カレの孟飛を殺人犯に仕立て旦那の梁家仁と闘わせようとする…
話はコレだけなのだが、アレコレ掻き回し、訳の判らん女達まで登場させ長々と持たせた挙げ句に、話を終わらせる為にみ~んな殺してしまうのだ。

巻き込まれた梁家仁に同情すると同時に、シクシク単調に悲しむブ… いや美女の設定のマダム楊にイライラ… そんな素人相手に、孟飛城主の「苦しさを押さえた高笑い」や敢えて冷たくする芝居など、痛々しくて見ていられない。

孟飛&梁家仁&in神雕英雄 孟飛の役名は蕭石、英語版では「ロッキー」、悪党一味は「天宋」というグループ、梁家仁は「WILLOW」だから「柳」さんでしょう、女性は JADE とか TEAR… も~~~ケツこそばいっ♪ 最後はアレやろ? 元カノの旦那の為に命を棄てたから「英雄」とか言いたいんやろってどーでもエエわそんなん!(爆)

見所 さすがは低予算の韓国ロケ、安定の低クオリティである。 安定のクサさを支える安定の低クオリティ… 仕事とは言え、関わった人達に心よりお悔やみ申し上げたい。
いつもながらのマダム楊に加え、現地で雇ったと思われる女性陣は芝居もアクションも顔も全滅な不思議ちゃん揃い。 韓国ロケは衣装も現地調達なのか、そのセンスに首を傾げるものが多い様に思う。
出費は抑えたいが、丸っきりの「自主製作」は厭だったのだろう。 なまじ、スターがちょろっと出ているだけに始末が悪い。 誰もいなかったら、ただのゴミなのに。 マダム楊は後に中国本土でも撮影しているが、この頃はまだ低予算と言えば、韓国に行くしか無かったのだろうな… てかアンタ、金持ちちゃうんかいっ!
(※韓国の役者が低レベルなんじゃなくて、ギャラが惜しくて素人を雇っているからです… 念の為。)

共演を数えれば1番になる恐れのあるマダム楊との悲惨なコンビは、「キャンディ・キャンディ」の場末の芝居小屋でヘタクソなおばちゃんを相手にしていたテリィと被るのだが、時は時代劇ブームから軽い現代アクションへと移りつつあった頃かも知れない。 台湾テレビ界に移り、潘迎紫とのゴールデンカップルで大ヒットを飛ばしたのは、この直後と思われる。 当時はテレビ俳優の地位は低かったので抵抗があったそうだが、たとえギャラが良くてもこんな映画ばかり続くのなら、台湾移住に賭けて大正解だったと言えよう。

孟飛さまは石川五右衛門を少しシュッとさせたような感じだが、特に最初の方は、口周りがドロボー仕様で小汚い。小汚い孟飛…?! あり得ない、あってはならんやろっ! 途中でマジヒゲまで出て来るけど、もう住職は無我の境地なので動じない。動じないったら動じないのだ。
孟飛さまの動き自体は相変わらず綺麗なのだが、いつもながら速回しにどーでもいい体操吹替で、見所は殆どナイ。 女は美しくないし、男性キャラは尽く女々しく、魅力的な人物が1人も出て来ない。 ハナシも支離滅裂ではあるが凝っている訳ではないので、古龍ファンにもつまらないのではないだろうか。 マニアが観るというなら止めないけれど、他のお勧めは全て観た上で、じっくり修行を積んでからでも遅くはないと思う…

補足 原作「蕭十一郎」「火併蕭十一郎」
金庸の小説「神鵰俠侶」からタイトルを借用。
「Avenging Eagle」との英題が付いている画像もあるが、海賊版っぽい。

香港藝登影業 1984年(1982年とのデータもあり) 87 min.(80分3秒とのデータもあり)

神秘彎刀
彎刀根
1987 American Commando Ninja
Commando the Ninja
Risky Commando
  • Das Todesschwert der Ninja(ドイツ語VHS)
  • 導演Mimmo P. Gasbarri 監製黎幸麟,陳貴華 編劇,製片Stephen Soul
  • 孟飛DAVID, 黃文豪LARRY, Patrick L’Argent, Simon Kwan, Daniel Garfield, Kelvin Wong, Laura Yang, Lo Kei, Yolanda Kuk, Willie Sun, Martin Chan, Wallace Man
  • 台湾中正(現桃園)国際機場, 台北仁愛圓環MARTIN隠れ家, 瑞芳金瓜石 黄金博物園區-鍊金樓実験施設, 太子賓館「角」の隠し場所, 新店-香格里拉飯店MARK自宅近所, 下龜山橋, 屈尺堰

Meng Fei in 神秘彎刀 Commando the Ninja お話 そこは、フローリングの真ん中に畳マットを無造作に敷いたやたら天井の低い部屋… 窓にはまっ黄っ黄のカーテン、ついたての天龍が今にも飛び出して来そうなその密閉空間で、剣道の防具と日本刀の前に置かれた線香がモヤモヤと煙を放っている。
刀を前に正座する DAVID(孟飛)を、天井から垂らされた毒紐が狙っている。 毒液が DAVID を逃し代わりに畳を溶かすと、白尽くめの忍者が襲い掛かった。 応戦する DAVID に
「流石は忍者ナンバーワンと言われる腕だ」
「師匠…!」
判るやろ、色で。
DAVID の力を確認した師匠は、悪の野望を打ち砕く為、台湾に飛ぶようにと言う。 忍者の宿敵である呪術やカンフーの使い手達と闘わねばならないだろうが、お前なら出来る、いや、お前にしか出来ないのだ。
敵と味方の境は些細なものだ。 長年、中国人(中華民国だろうけど)は我々に友好的にしてくれている。 彼らに恩返しする時だ。 いちいちツッコんでいられないので、先に進もう。

生物学者の田中は、台湾に降り立つなり、MARTIN の一味に拉致された(厳密にはその前に誰かの車に乗るのだが、そいつが殺されるのだ訳ワカラン)。 大戦中に細菌兵器を開発した田中は、何故か知らんが警察始め色々な連中に追われている。 その上、家族を人質に取ったから、逃げるのは賢明でないと MARTIN に脅され、細菌の処方を渡せと迫られるが、無視って逃げるのだから、いちいち台詞が無駄だ。 この先、無駄の嵐なので、不毛な事が嫌いな人はガンガン飛ばしつつ、進めて行こう。
さて、部屋から出た田中は早速、MARK という、これ又、日本人の派遣した姪達、BRENDA と BECKY が捕らえる。 彼らの両親は、田中の人体実験の犠牲になったと言うのだ。

BECKY に促され、処方を取り出す鍵となる「角」を掘り起こした田中に、叔父の MARK が田中に細菌を寄こせと迫る。 そこへ田中に発信器を付け追って来た MARTIN が加わり、田中の取り合いになる。 揉めている所へ白装束の忍者ルック DAVID が加わり、騒ぎに紛れて MARK 達は田中を連れ去る。
MARK を追い詰めた DAVID であったが、呪術遣いの LARRY CHAN(黃文豪)が勘違いし邪魔をする。 2人は互いの誤解を解き、世界を危機から守る為に共に闘う決意をする… 焼き肉屋で。

MARTIN は邪魔者 MARK を諦めさせる為、経営する店を襲い死傷者を出すが、それを知った DAVID 達は黙って待っている訳に行かず、MARK の屋敷に行き、田中を乗せていると思われる車を追跡すると、途中で MARTIN の手下が襲う。 DAVID 達はその車を更に奪い返すも、田中は中にはいない。 MARK の屋敷では、田中が水責めで長々と拷問されていた。
LARRY は屋敷に戻り、MARK に細菌を諦めろと警告する。 戦時中の事は我々は水に流す。 だが、MARK は
「お前の様な苦労も知らない若造に、死人の肉を食らう辛さが判るか」
と反論する。
「今回は生きて返すが、首を突っ込み過ぎるな」
帰宅した LARRY を待っていた BECKY は、助っ人をして欲しいと迫る。

一方、MARTIN を説得に行った DAVID(忍者姿でもはっきり別人と判るが、同一人物という設定らしい)は、MARK は日本人ではなく、細菌目当ての地元の人間だと知らされる。 黄緑のジャージのDAVID は、部屋に戻るなり襲い掛かった BRENDA に、MARTIN は本当の叔父ではないと教える。 両親を田中に殺されたのが戦時中だとすると年齢が合わないと指摘され、言葉に詰まる天然娘 BRENDA ちゃん♪ 「角」を BRENDA の前に置いたまま笑顔でシャワー室に消えた DAVID が再び現れると、何と、短パンも黄緑だった。
翌朝… 並んで寝ている事に驚く2人。 何も無かった様だが、「角」は消え、MARK のメッセージが残されていた。 どうやったんか全然判らんが、薬でも盛ったのだろう。

鍵となる「角」を手に入れ、細菌作りの処方を手に入れるべく実験現場へ向かう MARK を MARTIN が襲った。 ごたごたしている所へ DAVID が登場、MARK はアスレチックで絶命する。 LARRY は MARTIN を追い詰めるが、鼻血姿が汚過ぎた為か、放免する。

「角」を取り戻し、国境を越えた友情を確認し合う一同。 DAVID を見送る BRENDA の顔には恥じらいが…❤ 自分の手で償いをする様にと「角」を手渡された田中にはまだ悩みがある様子であるが、それは続編に譲り、この回は取り敢えずメデタシメデタシ。

見所 各所から酷評を得ているのも仕方無い。 何故なら本作はアメリカンでもなければコマンドーでもない、忍者かと言えばそのつもりかも知れないが、タイトルを信じてしまった欧米のファンは、主役以外の素人っぷりにもショックを受けるに違いない。 しかしながら、孟飛さまを敬愛する日本のファンにとって、本作ほど意味のある作品は他に無い。 何故なら… 我らが孟飛さまが演じているのは日本人なのだ!!!!!
やったね Joseph Lai! ありがとう Joseph Lai! ストーリーしっちゃかめっちゃかだけど Joseph Lai! Joseph Lai でこんなに盛り上がるのも孟飛城ぐらいであろう…
孟飛さまの忍者ルックとスタントのモサい人の動きは軽くスルーするとして、アクションはむしろ同時期の速回しや光線ビュンビュンのインチキモノより頑張っている気すらするし、ラストの笑顔にはもうクラクラものだ! 幾ら調べても全く情報の無い相棒役と孟飛さまのファンには真珠の輝きを放つ珍作である。 ちなみに中国語では真珠を「珍珠」と言う。 (※相棒 LARRY は台湾ドラマでは主役クラスの黃文豪と判明… ちゅーか「靈山神箭」の石生と同じ顔だと気付いたのだ。)

補足 「鉄拳」のおまけ映像の1つとして収められているのが、本作の1番モサい場面。 あの後、孟飛さまは妙な頭巾を捨ててキュートになるのだが、何故にあのシーンを…
黎幸麟(Joseph Lai)は「關東五大俠」の出品人でもあるのだが、プロデューサーとしてC級な忍者モノを山ほど作っちゃった困った人で、以下の事情はまともな功夫映画ファンは知らないかも知れないが、本作の別名情報が交錯する1つの原因になっていると思われるので記しておく。 住職も非常に苦心して辿り着いたデータであるが、この徒労感は何だろう???
(※続編を発見し謎が解けたので加筆修正 2014 Sep.)

本作はビデオとして流通していたので孟飛城では映画作品として挙げているものの、元々は1話55分で2話程度がワンセットとなるテレビシリーズとして撮影された
忍俠傳說(Ninja Myth)の1部で、全32話あるらしい。
孟飛さまの登場するのは第18話である本作彎刀根 Risky Commandoと第19話彎刀迷 Born Invincibleで、他にもつまんなそうな大袈裟なタイトルが並ぶ。 何とオフィシャルサイトで予告動画(wmv)が見られるという太っ腹。

以前、判り難くて四苦八苦してまとめていたのだが、住職、思わせぶりなプレスシートに勘違いさせられていた様だ。
シリーズが「Born a Ninja」「Live a Ninja」「Challenge a Ninja」「Die a Ninja」というエピソードに分かれているのではなく、
「忍者として生まれ、生き、挑み、忍者として死す」
というキャッチフレーズだったのだ、しょ~もな~~~♪
エピソード名と似てたり、ビデオタイトルになってたりするからヤヤコシイっちゅうねん!
「American Commando Ninja」というVHSが流通していた様だが、オフィシャルサイトでは「Commando the Ninja」と「Risky Commando」の2つが記されている。
ドイツ語版DVDも出ている様だが、全く関係の無い西洋人が描かれているので、海賊なのかどうか判らない。

孟飛さまは英語版で Man Fei とクレジットされているので、検索ではめっかり難いと思われる。 ポスターの写真も似ていないというか、本編に出て来ない、頭に Ninja と書いたピンクのハチマキなんか巻いているので、別人で撮影したのかも知れない… いや、そうあって欲しいが!
アレクサンダー・ルーの「ニンジャ・デス(誤認を防ぐ為敢えてカナで)」に孟飛さまが出ている事になっているのは本作との混乱と思っていたのだが、孟飛作品の予告編が収録されているという線が濃い気がして来た住職である。

出品・發行/香港通用影藝有限公司(IFD Films and Arts Ltd.) (90分)

彎刀之迷
彎刀迷
1987 Born a Ninja
Born Invincible
  • 導演Lo Gio 監製黎幸麟,陳貴華 編劇,製片Stephen Soul
  • 孟飛DAVID, 黃文豪LARRY, Patrick L’Argent, Henry Kwan, Daniel Garfield, Kelvin Wong, Laura Yang, Lo Kei, Yolanda Kuk, Willie Sun, Martin Chan, Wallace Man
  • 台湾台北仁愛圓環MARTIN隠れ家, 瑞芳金瓜石-景明亭, 黄金博物園區-鍊金樓実験施設, 太子賓館, 水圳橋, 新店香格里拉飯店, 下龜山橋, 中華文化體育活動中心, 湖山原野樂園

お話 DAVID が主役であった18話「神秘彎刀」に続く忍俠傳說シリーズ19話。 今回は LARRY が主役。 LARRY は、一刻も早く細菌の処方を処分してしまわねばと、田中のいる BRENDA と BECKY の元を訪れるが、田中は一足先に逃げていた。 田中は MARTIN に家族を人質に取られているのだ。 後を追う LARRY の前に、迷彩柄の忍者が立ちはだかる。

一方、日本では… DAVID と師匠が、相変わらずの畳マット部屋で正座していた。 前回は剣道の面だったものが、兜に出世している。 担当者が気付いたのかも知れないが、どっちもヘンだと教えてあげてももう遅い。 ま、次に作る時には参考にして欲しい…
忍者が悪に付いたと知った師匠は、今回は黄色に水色のファッションの DAVID を再び台湾に向かわせた。

迷彩忍者を負かせなかった LARRY の元を、師匠 LUNG が訪れた。 道教の術が忍術より優れているのか不安がる LARRY に、
「日本人はどんどん技を磨いているのに、我々は古いしきたりに拘っている」
おまけに世間から邪教扱いされている。 今回は人類の共通の敵を倒す為にひと肌脱ごうではないか。
「我々の古い技が忍者を倒せるかどうか」
…て、拘っとるのアンタやんっ!

細菌の入手に失敗した迷彩忍者の正体は、真田広之をサラリーマンにした様な SIMON。 MARTIN に罵られ、忍者には誇りがある、忍耐にも限度があるぞと手裏剣を投げて脅し返す… が、特にこの台詞が後で効いて来るワケでもなく、いつもながら言いっ放しなのだなタララララン♪

LARRY 達は、今回は MARTIN に油漬けにされていた田中を奪還し、自分の家族の為に人類を犠牲にするべきではないと説得する。 たとえ言う事を聞いても、約束を守る相手とは思えない。 過去の事を責められ続ける事に疲れ果てた田中に、BECKY はこれからの平和を考えようと諭す。

そんな BECKY を野獣と呼ぶ LARRY は、危険だから君達は日本に帰れと言う。
「危険なのはあなただって同じでしょ!」
「俺はここに暮らしてるから」
「私だって… あなたさえそう言ってくれたら…」
「…判った、野獣の輸入許可を取るよ!」
「誰が野獣ですって、も~ぉ❤」
見ている方も限界に達した所で BRENDA が現れ2人を茶化すが、3人は異変に気付き部屋に戻る。

どうやら、誰かが侵入した様だ。 田中は細菌の処方を破棄する決意をし、戦時中の人体実験の現場へ LARRY 達を連れて行く。 過去のフラッシュバックに頭を抱える田中に、この行いによって犠牲者達は成仏するから、と LARRY。 壁に掛かった般若の口に前回掘り出した「角」をはめ込むと、クィ~ンクィ~ンクィ~ン………
ここに限った話ではないが、シーンが不必要に長いので、ためらわずスッ飛ばそう。
田中は MARTIN に撃たれ怪我をしながらも、処方の取り出しに成功し逃げる。 が… 広げてみると紙は何と真っ黒(そう言えば1話から煙みたいなもんがくすぶっていたな)。 田中は正気を失い、笑い崩れる。

そして入り乱れる忍者と呪術… と言いたいが、多分、全員忍者に見えるだろう。 しかも、バレないと思っているのか、ここでも顔のアップがあるというのに大胆にも別人が忍者の代役をやっているので、何人いるのか、どういう関係なのか、何回も見ないと設定が把握出来ないのだ。 そうそう、MARTIN は追加で普通の黒い忍者も雇っていたのだから、もうしっちゃかめっちゃかよ。

今回は LARRY が主役の筈なのに、最後はやたら孟飛さま、最後に迷彩忍者を倒すのもやはり孟飛さま。 そこまでネームバリュー判ってるなら、何でクレジットが「Man Fei」なんだ?! (ちなみに黃文豪も英名がおかしいというか、どれだか判らない。ファンも気付いていない様子… 教えてあげるかどうか迷うとこだ。)
…で、あの後、田中はどうなったの??? (もー別にいっか)

補足 これもオフィシャルサイトの表記がブレブレなので、よく判らないのだが、Born a NinjaのタイトルでVHSが流通していた模様。
プレスシートによると、英語の他に中文版(標準語と広東語)が製作されている様だ。 黃文豪は Howie Huang なのだが、冒頭のクレジットではどれだか判らない。 取り敢えず配役リストからは、音が近く、可能性の高い「Howard Wang」を消しておいた。 ま、主役の2人以外はデータ不要、というのが正直な所じゃがのー。

出品・發行/香港通用影藝有限公司(IFD Films and Arts Ltd.) (90分)

英雄無淚 1987 ???

同中文名でショウブラ版とゴールデン・ハーベスト版が存在するが、どちらでもない模様。 facebook友で古龍ファンの許德成さん&孟飛さまがボートクレビューに「1987年後半」として追加して下さったタイトルで、古龍の同名小説があるので時期的にもそれの様な気がするのだが、気になるのは「フィリピンで撮影された」との説明。 何となく中華風だったらそれでよい古龍作品を、台湾ではなく敢えて雰囲気の違うフィリピンでロケ、というのは考え難い。
本作の情報の入手は極めて困難。

(楚留香後傳之)西門無恨 1993 (ショウブラの同名作あり)Clans Of Intrigue
  • 武術指導夏廸 導演陳木川 編劇楊鈞鈞 對白徐建春 監製楊振華,孫明泉 製片魏國柱 出品人楊靖華 攝影指導彭大衛 攝影任瑞明 服裝設計孔權開 化妝蕭幸美 髮型尤宜珍,劉貴芬 特技陳昌灶
  • 孟飛宮駿若君,楚留香, 楊鈞鈞西門無恨, 任世官麻十三, 龍方伊次, 梁家仁胡鐵花, 李江豔櫻子, 龍媚茗子, 李松林王爺, 楚建富小孫子, 祝寶光孫統領

メンフェイin西門無恨
高貴❤
お話&見所 手を抜いている訳ではないのだが、日本の館のシーンは「外人の思っている日本」が凝縮されている… と言うよりもそれしか無くて、ツッコミを後回しにするとストーリーの順がややこしくなってしまいそうなので、ツッコミつつ、お話を進めて行きたいと思うの住職は。

林の中、家臣達と共に怪鳥を追い、普通の人間なのに宙をビュンビュン舞うは、孟飛さま演ずる鎮南王の若君。 1度取り逃がすものの、戻って来たところを射落とした… 明らかにさっきのデカイのとは違うのだが。 拾いに行くと突風が起こり、鳥が消える。 ほどなく一同が発見したのは、鳥の亡骸に 「オマエワ、☆△◎Φ……カワイソウ」 …など呟いているブサイク… いや、不思議な女。 鳥にがんがん石を載せて「埋葬して」しまった女に、家臣達が獲物を返せと迫ると、女はいきなり妖怪のように飛び回り、「西門無恨」と自分の名を書いたハンカチを残して去った。 いつもながら、この時点で互いに一目惚れで、後は必要以上にメロメロの日々であるア~コリャコリャ♪

鎮南王府に戻ると、姿を消して20年の大盗賊、楚留香から予告状が届いており、その通りに、先代皇帝から賜ったお宝、明珠が盗まれてしまった。 怪しい影を追い一戦交えた若君は、女の化粧品の匂いに気付き、相手は楚留香ではないと察した。 そこで、真相を知る為に楚留香の唯一の友、胡鐵花(劉家仁)を探す事にした。

メンフェイin西門無恨 そして… 結い髪のてっぺんに左右から鉛筆をぶっ挿したお姫様ルックの女中達が行き交うここは、西門無恨の住む軟花山荘。 フローリングかと思えば、隣はいきなり畳の部屋… と言っても畳カーペットじゃがな。 立ったまんま、両手で豪快に襖を開けるお女中の足下は、当然のように草履。 寝る時は無論、ベッドだし、日本刀も飾られている。 延々と意味不明の日本語のやり取りが続くが、中文字幕の助けを借りて理解すると、無恨は楚留香を探し出す為、何か企てている様子。

附近では他にも、楚留香としか思えない手口の盗難が相次いでいた。 楚留香は、一度入ったら生きては戻れないという麻衣聖教の洞窟に行ったきり、姿を見せていない筈なのだ。 そんな彼を待ち続ける友、胡鐵花は、楚留香を知っていると言う少林和尚に出逢い、付いて行く。

さて、犯人の手掛かりである匂いを探し、町の化粧品屋にやって来た若君は、偶然、茉莉花の香りの髪油を買いに来た日本人女中を見掛ける。 それは正に、あの香りだった。 店主に尋ね、女中のいる軟花山荘を訪れた若君。 忍者の攻撃をかわし屋敷の中に入ると、お嬢様、西門無恨が攻撃を始めた… と思ったら、カメレオンのように若君を布でクルクル巻いて引き寄せた。 忍者達から助けたらしい。 屋敷の外へ避難する2人。 もうドロボーの調査なんかどーでもよくなった、などと言い出す若君…

Meng Fei in Clans Of Intrigue
小順子
&若
言葉が通じないと知りつつも、助けて貰った礼を言う若君であるが…
「あなた、泥棒を捜してるんでしょ? 犯人は私よ」
彼女は日本人に育てられた中国人だったのだ。 物心付いてからずっと日本で育ち、自分でも日本人だと思っていたが、養父は3ヶ月前に病死する折、中国に戻って彼女の母親を死に追いやった楚留香を探すように、と告げたのだと言う。 そこで、留香の名を語って盗みを働き、誰かに見付けて貰おう、という計画であった。 仇討ちではなく、自分の出生の秘密を知るために。 だが、いつまで経っても消息を掴めず、諦めて日本に帰ると言う無恨。

楚留香が現れたとの噂は、麻衣聖教の麻十三(任世官)の元にも届いた。 外界と関わってはならないという掟だが、この度は例外である。
「楚留香は我々の毒で死んだ筈だ。生きていたとしても、まともな体ではなかろう。探せ!」
人里に下りた麻衣聖教徒達は、空を飛ぶ無恨を見て「聖女が復活した」と騒ぐ。

軟花山荘で碁を打つ無恨と若君。 来客で若君が席を外している間に現れたのは、若君そっくりの顔にヒゲの男前(孟飛さまが2役演じているというだけで、若とは何の関係も無い)。 「彈指神功」を使って逃げた彼が楚留香であると気付いて追い掛けると、胡鐵花も一緒にいた。 留香は無恨の父親だったのだ… 見た目からしてそんなわきゃ無いが、そういう台本なんだからしょうがない。 父は、無恨の出生について語り始めた。

Meng Fei in Clans Of Intrigue
アヤシ過ぎるわな
無恨の母親は、麻衣聖教の聖女、張潔潔。 聖女に選ばれた者は普通の人間の感情を持ってはならないという掟があり、楚留香との間に子を設けてしまった彼女は、自らの血で罪を償わねばならなかった。 留香が助けようとするも、教徒達に攻撃され近付けない。 そこで聖女は掟を利用し、生まれ来る娘を後継者に、留香を聖父とする事で、2人の命を救ったのだ。 生まれたのが男なら、彼女は十ヶ月後に処刑される事になっていたが、「十ヶ月後には娘を連れて戻る」と嘘を突き、留香を1人で下山させた。 留香の体には既に毒が回り始めていたが、済んでの所で少林和尚に出逢って一命を取り留めたのだ。 以来、彼女を探し続けていると言う留香に、母は既にこの世にいないと告げる無恨。 留香は少林寺に戻り、そこで余生を送る事にした。 自分も酒を断って仏を拝むという胡鐵花… 以上で楚留香即ちヒゲバージョン孟飛さまの出番は終了である。

麻十三は幽閉中の老婆を訪れた。 聖女の母である彼女は、勝ち誇り、20年前の出来事を語り出す。 聖女は早くから麻十三の野望を見抜いており、生んだ娘を殺すつもりだと勘付いていた。 そこで、よその男児と入れ替えたのだ。 彼女は男の子を生んでしまった為に自殺したものと、誰もが信じていた。 話を聞いた麻十三が怒って老婆を殺した事を知り、西門無恨に希望を託す長老達。 彼らはかねてから麻十三の暴走を憂えていたが、老いた身に止める術は無かったのである。

麻十三は若君の父親、鎮南王を利用しようと、西門無恨と偽り脅迫状を送り付けた。 大軍を引き連れ無恨を追い詰める鎮南王。 手加減しながらも自衛する無恨に、駆け付けた若君が腋に刀を夾んで… じゃなくて、刺してしまう… 夾んでいるようにしか見えないが。 当然、無恨が避けるものと思っての事であった。
「男は古代から薄情なものよ」
ドン引き… じゃなくて呆然とする息子を押しのけ、無恨にトドメを刺そうとする鎮南王。
それを止め、無恨が死んだら親子の縁を切ると言う若。 そこへ若と仲良くなったドラ息子、小順子が現れ、兵、若、鎮南王を罵倒し、気持ちを削いだ。
小順子に無恨のピンチを知らされた山荘の女中達は忍者となり、麻衣聖教軍団と闘う。

孟飛in楚留香後傳之西門無恨 鎮南王府では… 酒に浸る若君を諫めるお父様。
「気持ちは判るが、起こってしまった事は元には戻らない。忘れなさい」
「父上、私を見張る必要はありませんよ、あそこへは行きませんから。どの面下げて行くんですか」
キュートでキュートでたまらない若君は、出家すると言って紫竹庵にフラフラ向かう。 無恨を助けない事には、息子は戻って来ないと悟る鎮南王。

紫竹庵には、無恨もいた。 伊次と桜子が軟花山荘に戻った合図に、のろしを上げているのが見える… マジすかw 現れた麻衣聖教から無恨を守ろうとする若。
このままでは若がやられてしまう。 無恨は、いざと言う時にしか使ってはならない「乾坤挪移大法」で、宙に浮いて敵をドビャーーーっとやっつける。 力を使い果たした無恨は、もしも生きていたら十日後に麻衣聖教に借りを返しに行くと言い、倒れる。 激烈無表情で意味が判りにくいが、もー慣れた。
山荘にて… 瀕死の無恨に付き沿う若。 隣の部屋には忍者達と侍、伊次。
「レンガの前で色仕掛けで守ると宣言した」お嬢さんを守れず、自分を責める伊次… ??? 「いのちがけ」は判るが、「レンガの前」って何だ? 字幕は中文、英語とも「西門不弱の前」で、となっているが。 「不弱」は養父の名前らしいが、本当に日本人なのか??? 「西門」は「にしかど」??? まーええわそんなん。
女中は精一杯やったじゃないかとタメ口で諭すが、目を離した隙に切腹してしまった。
「どうじでぞんなごどを…!」
階段を一気に跳び降り、濁音づくしで嘆くお女中、桜子。

孟飛in楚留香後傳之西門無恨 「薜神医」にでも頼まない限り、無恨は助からないだろうとほくそ笑む麻十三… すると、呼ばれて飛び出て「薜神医」。 医者と言うか、道士だね。 お父様に何やら恩があったらしい。 借りは返したと言い残し道士が去ると、無恨は目を覚まし、ド派手な衣装で麻衣聖教へと向かう。 1人で行くと言う無恨に、
「生死を共にしたい。生きて帰って来られるかどうかは問題ではない」
「あなた、本当にバカね…」
ワシもそう思う… みんな思ってると思うが、あんたが書く台本は完全にセクハラや。

そんな若に、お父様より宝刀(かなんか、そんなやつ)が届けられる。 見送る家臣達、そこへ麻衣聖教徒達が現れて跪き、無恨を「聖女」と呼ぶ。 無恨を失いたくない若は、彼女は聖女ではないと主張するが、彼らの言うことにゃ…
「いいえそうです、でなければ聖壇に入ることも、麻十三に会う事も叶いません!」
彼らは、無恨が麻十三を倒し、聖女として跡を継ぐ事を望んでいる。

孟飛in楚留香後傳之西門無恨 麻十三の前に現れた無恨。 その残念… いや、母にそっくりな風貌に、やはり娘に違いないとざわ付く長老達。 証拠は無いだろうと言う麻十三に
「私は借りを返しに来ただけよ、誰の娘かはどうでもいい事。関係無い人は手を出さないで」
麻十三に促され長老達は席を外すが、下っ端は残っているし、忍者軍もいるし、みんな手ぇ出しまくりなのじゃが… 大したアクションもせずに乾坤挪移大法で洞をしっちゃかめっちゃかにして麻十三を倒した無恨。 その前に再び跪く麻衣聖教徒達。

さてさて、「無恨が聖女になったのかどうかは問題ではない」
いや、問題やろ。 アンタは好き放題やって満足かも知らんが…
どーせ、また燕ごっこしたかっただけやろ~~~!!!!!

エンディングクレジットの最初にデカデカと「法律顧問:張静 大律師(弁護士)」って出るの何じゃい、「大弁護士」って??? 膨らみ行く疑問を残し、ドヘタな歌が映画の終焉を告げる。 案ずる勿れ、孟飛さまじゃないから…

補足情報 相手役も設定もいつもながらガビ~ンだが、今回はメインの役にヒゲも無く、ひたすら可愛い孟飛さま。 流し目がイチイチ渋くて切なく色っぽいのである。 矢を射る前にクルクルッと回しちゃたりなんかしても~若様ったら❤
ド下手な歌は左宏元という人で、何だ、自分で作ってるのか? 他の人の名前も併記してあるから、思うに身内のシロート歌手を出しちゃったってとこだろう… っちゅーことで、見る所は孟飛さまの顔だけなんだけど、その「顔」が非常にエエですな。 ヒゲも無いし、今回に限ってはよーやった、褒めて遣わす無表情女!
又もやデビッド・チャン主演で同じ英題のショウブラ作品があるが、中文タイトルは違う。
又、タイトルに「西門無恨」が含まれていても別作品の事もあり、楊鈞鈞が被っていたりするから注意が必要。 カバー写真はどの映画にも言える事だが、間違っている事もある。

原作は古龍と丁情だが小説が存在する訳ではない。 脚本は… 「顔が」とか「お酒で古龍を買収した」とか散々書かれている相手役の楊鈞鈞(台詞は他の人が作っている)。 ルックス、才能、何も持ってないって珍しい… でもお金はスゴイあるんだとか。 あぁ、お金なんて、ポクポクポクポク…

北京電影製片廠,香港銀湧公司 台湾公開 1993年11月12日

(陸小鳳傳奇之)鳳舞九天
決戰宮九
1993 (同名異作あり)Clan of Amazons
Take the Rap 2
  • 武術指導黃仲裕 導演陳木川 編劇楊鈞鈞,古龍 監製張啟平
  • 孟飛陸小鳳, 楊鈞鈞江小曼, 石峰小老頭, 李志希崔誠, 林煒花滿樓, 關聰宮九, 黃秋生鷹眼老七, 黃仲裕, 曾超, 王耀, 關洪, 王德生

ポスターでは思い切りヒゲ仕様である… 古龍原作「鳳舞九天」、楊鈞鈞脚本。
そして、タレコミ寺に舞い込んだネタをまんま、書いておくと、「鳳舞雲天」のワンシーンが流用されていて、なななんと、最初と最後に孟飛さまと楊鈞鈞のデュエット曲が流れるとな…!
楊鈞鈞と… っちゅうのもアレだけど、孟飛さまの歌って…
孟飛さまの歌って…!
孟飛さまのぉ~~~(もぉええ?)
聴いたコト無いから言うのよアナタ!(爆)

(※住職、歌のところだけ観てしまった… 何で誰も止めへんかったんや)
これもその内、本編を見るでしょう~

ところで黃秋生って… この何年か前に「人肉叉焼包」で何か賞取ってたよね。 その後、日本の鬼太鼓座に修行に行ったんだっけ。 「男らしい」とか言って。

香港銀湧影業 發行/大原(Jumbo Plain Ltd.) 台湾公開 1993年 (89分1秒)

死亡客棧之潛龍刀
馬賊
刀侠
潜龙刀(侠)
1999 Sword Knight-Errant
The Horse Bandits
  • 武術指導陳少川 導演&編劇葉鴻偉 攝影朱培基
  • 孟飛王剛, 梁家仁馬英風, 張晞孫未亡人, 林美貞, 狄威劉一刀, 任世官

潛龍刀







狄威 Dick Wei in潛龍刀 お話 ゴビ砂漠を行く商人の一行を突然襲った盗賊… それは10年前ぶりに現れた劉一刀(狄威)率いる悪党一味であった…
刀を振り回しながら薪割り中の王剛(孟飛)に、妻、桂香が妊娠を告げる。 彼女は、風雷刀法の使い手として名を馳せた師匠、馬英風(梁家仁)の一人娘でもある。 喜び勇んで薬を買いに出掛けた王剛は、酒屋の女将、孫未亡人(張唏)と言葉を交わす。 昔、彼女と何かあったらしいのだが… 哀愁も美しさも無く、一重にしんき臭いのだなコレが。

劉一刀は子分を引き連れ、かつて馬英風にボコボコにされ、村を追い出された仕返しにやって来たが、そこには娘の桂香1人。 仇が既に他界したと知り劉一刀は… (馬英風は「大人しくお縄を頂戴しろ」みたいな事を言っているので、警官みたいなもんだろう。)
王剛が帰宅した時には、桂香は既に殺されていた。 賊に滅多打ちにされた後、馬に引きずられ、木にくくりつけられた王剛は、執念で縄を引きちぎって酒屋の女将の元へと逃げる。 悪党共が帰って来た村にかくまうのは危険と悟った女将は、王剛を焼き払われた元の家にこっそり連れて行き、娘と共に食物を運び、面倒を見る。 回復した王剛は刀の腕を磨き(という設定らしいが、半端で判らん)、一味が酔った隙に、独りになった劉一刀を討ち取る。
残った子分達に脅される村人。 村人が殺されると、王剛も子分を殺し返す。 子分達が酒屋で怯えている所へ現れたのは任世官… 女将はかつての愛人らしい。 (しんき臭い女がモテる村なのかココは?) まぁ、嫌々っぽくはあるのだが。 何だかんだで村人達は脅され、娘を人質に王剛の居所を教えろと迫られている女将。
「やめて、それはあなたの子よ!」
…などと言ってみたものの、バレバレで、やっぱり絶体絶命。
そこへ、崖の上で子分をバタバタ倒し、「王剛はここだー!」…って、普通はどうやったってカッコ良くなるシーンがサッパリでびっくり!
「みんな、立ち上がって闘うんだ!」
「オーーー!」
それまで怯えて言いなりだった村人の反撃が始まるのだが、こ~れが全く燃えない。 どうやったらこんなに盛り上がらなく出来るのか、不思議で仕方が無い。 バックで鳴っているスーパーのBGM以下のマヌケな音楽のせいだけでは無かろう。
最後の10分位が観られないんだけど、きっと、あの女の子は王剛の娘なんだね。
…だから???

感想 何がしたかったんやwww まず、映画自体が地味。 主役の顔ぶれは意外に豪華なのに、何の為に敢えて地味にした…?! まだまだ可愛い顔してはるのに、髪型も衣装もメイクも勿体なくて仕方がない。 ギャラの無駄遣いにも程がある(馬の降り方すらフツーだ)。 はっきり言って出てはイケナかったと思う。 断るのが苦手っぽい孟飛さまなので、今度来たら、私がキッパリお断りして差し上げます!(爆)
ストーリーや台詞も凡庸、何らかの精神を代表する訳でもなく、史実でもない、見た目を犠牲にリアリティを追求する価値も無い。 唯一のテーマである「復讐」にも、観客に感情移入させる要素が無い。 楊鈞鈞ものの方がまだマシよ… だって、素人ながらも「私、こんなんしたいねん!」というファンタジーがあるやん! そんな夢すら感じられない。
本当にやりたくてこうしたのなら、そこら辺の無名の役者で充分だったと思う。 上手いだけで華の無い芝居なら、経験を積めば誰でも出来るのだ。
ま、大陸では荒唐無稽でカッコ良くないが暴力的な「アクション」が流行っていた時期もある様なので、そんなものと思っての演出かも知れない(そんな流行は去っている事を願う)。 本作は低予算だけに、人が宙を飛んだりしないのは怪我の功名と言えるかも知れない。 アクション要員以外のエキストラは現地の素人だろうが、主役陣のギャラと、ラクダ&馬に使い果たしたのかも知れない。
復讐の為の「修行」も数日しかしていない感じで、台詞では滅茶苦茶強い事になっているが、全てが中途半端。 いっそ、髪もボーボーになって「コナンザグレート!」すればいいのに。

アクションが出来ない役者を撮る要領でカメラを動かしまくって細かくカットを区切ってある上、従来の様に背中を向けた体操技だけでなく、逆光や遠目など、不毛な替身(吹替)を使いまくりで、これなら今が旬の若手アイドルでも起用した方がよほどマシだったのに。 残念極まりない、いや誰も出演していなければ残念がる必要も無い一作なのだが。 城主が御覧になるといけないので、この辺にしとく(手加減してコレか)。

補足情報 カバーアートは繁体字で「死亡客棧之潛龍刀」とあるものと、簡体字で「刀侠」とあるものが存在する様で、「刀侠」は大陸版のタイトルと思われる(侠は簡体字)。 外が繁体字でも、中身はどうか判らないが…
住職が観たのは本編タイトル文字が簡体字で「潜龙刀」で小さく「侠」と出ていて字幕無しの動画、パッケージがどれからは判らない。
どうでもいい情報だが、監督が脚本も担当している様だ。
更にキャスト、監督から「戰馬(2000)/監督 葉鴻偉」というデータと同じような気がする。 
「死亡客棧之潛龍刀」のカバーアートの下に「侠」と烙印の様なものが付いているが、タイトルの一部なのかどうか、よく判らない。
英題はそれぞれ「刀侠(Sword Knight-Errant)」「潜龙刀侠(The Horse Bandits)」となっているが、はっきり言って海外に持って行くようなレベルではない。 住職はお務めで観たけれど、誰のファンも観なくていいと思う、ポクポクポクポク… 狄威はまだいい方かも。 余りの見せ場の無さに、写真登場して頂きましたよスミマセンねぇ~。
「陳少川」は陳木川の本名。 醒龍さんの
電影フリークスによると、陳観泰の弟ではなく、イトコだとか(ここで「従弟」と書くと「弟子」の中国語と紛らわしい)。

広州得金文化伝播有限公司出品(繁体字版パッケージ) 福建電影制片廠, 台灣鈡地電影事業有限公司, [撮影協力]中国電合作影制片公司(大陸版オープニングクレジット)

冷戰 2000 Cold War
  • 導演梁家仁 編劇羅錦輝 副導演鄧慈慧 監製梁家仁 攝影Ross Clarksdn 策劃金相旭 制片Kwak Eun-Kyung 出品人貝鈞奇,陳健成
  • 任達華家駒, 孟飛阿昌成武の同僚, 鍾麗緹于利亞, 尹揚明徐勇, 金相旭徐忠, 梁家仁梁永仁, 李一才, 金子
  • 韓国

孟飛in冷戰 Cold War お話 1992年、家駒(任達華)と成武はビルマ国境で共に闘った。 それから十余年後、香港… 殺し屋となった家駒は台湾マフィア、天義門の一味を次々に殺し、12人目の梁永仁(梁家仁)を殺しにマニラへ。 船の上にターゲットが現れると、もう1人、そっくりなオカマが現れ、「兄弟」と呼んだ。 任務は完了、次は韓国、漢城で徐忠を狙う。 台湾出身で表向きは船業をしているが、麻薬や軍の武器を横流ししているのだ。 徐忠には警察も目を付けているが、船舶業界で多大な影響力を持っている為、なかなか手を出せない。
一方、韓国で刑事になった成武は武器を押さえ徐兄弟を逮捕しようとするが、証拠品を爆破され、釈放を余儀なくされる。

家駒は弟の徐勇の方が残忍なやり手だと直感し、弟の方を殺して組織を滅ぼすべきだと言うが相棒、ユリアに仕事を遂行する様にと諭される。 全て終われば、妻を撃ち殺した左ききの犯人を捜すのを手伝って貰う約束なのだ。 家駒は次の現場に向かう途中、猫を助けようとした金子という女と知り合う。

家駒は夜総会に紛れ酔っている徐忠を襲おうとするが、かつての戦友、成武が乗り込んで来たのを見て計画を変更、ユリアが警察の気を引いている間に徐忠の家に移動するが、その車を見て成武が何かに気付く。 徐忠を始末した後、巻き込まれ銃弾を受けた金子を病院へ運びこっそり去った家駒、任務終了の筈がユリアに電話を掛けても通じず、ハメられたと悟る。 口封じの為に家駒を殺せと命令されたユリア。 影で糸を引いていたのは弟の徐勇だった。 家駒に計画を手伝わせる為に彼の妻を殺したのもユリア。 徐勇にベトナムの売春宿から連れ出して貰った彼女には拒否する術も無い。

成武は、徐忠殺しの犯人と金子を病院に送り届けたのが家駒だと勘付いていた。
組織のボスになった徐勇の命令で再び家駒を殺しに行くユリアだが、どうしても手を下す事が出来ない。 そんな彼女の背後から、仲間のレズ女、雪利が代わりに銃を放った。 レズ女と争い、相討ちに倒れるユリア…
レズ女の弾に倒れた家駒を救ったのは金子であった。 療養中の家駒の隠れ家を探し出した警察隊だったが、一足先に逃げた家駒の策略により、誤って阿昌を蜂の巣にしてしまう。 成武は捜査から外されるが、家駒の行動が読めるのは自分だけだと「ランボー」の様な台詞を吐き家駒を追う。

家駒達をかくまった金子の叔母は徐勇に殺され、金子もさらわれる。 家駒が駆け付けると、金子は爆弾の上に座らされていた。 家駒を助ける為、金子はわざと立ち上がり…
「来ちゃ駄目!」ドッカ~~~ン

最後の対決には成武も加わり…
かつてビルマで自分を見棄てず、助けてくれた家駒をかばい銃弾を受け、成武は死ぬ。 仇を討たせる為か己の足跡を消す為か、家駒は徐勇を成武と手錠で繋ぎ、成武の銃で…
はて、女を3人も死なせる程の魅力ある男なのだろうかという疑問を打ち消そうとするかの様に響き渡るありらんに強引に幕を下ろされる暴力映画であった。

情報 facebook友の許德成さん&孟飛さまがボートクレビューに追加して下さったタイトル。 ポスターとオープニングクレジットは御本名とされている「楊安東」でクレジットされている。 仲良しの梁家仁による作品で政治の冷戦とは全く無関係。 韓国で撮った部分が大半の様で、街はハングルだらけ。 どうにもこうにも陰気なだけでスカッとする所も感情移入する所も、得るものが全く無い。 女優陣も辛気くさいだけだし、困ったものだ…
興行成績は見間違いか… 内容にしてはこれでも多い位だが、ギャラ払えないんじゃないの?
撮影の Ross Clarksdn は映画のオープニングクレジットの綴りだが、最後から2文字目は o の誤植としか思えない。
「天使行動3」辺りを××りたかった感もあるが、ただの娯楽としても台本がダメ過ぎて楽しむ所が無い(スタントはあるがアクションは無い)。 「ランボー」を思わせる台詞もその場限りで放置プレイ。 家駒は意図したであろう程の義賊にも描かれていないし、成武にしても、同僚を殺した事に対しても、かつての戦友と闘う運命に対しても、大した苦悩が感じられない。 孟飛城主の使い方も、笑顔を意識したのかも知れないが、ただ軽いだけだし、死に方が悲惨と言うより情けない。 冒頭の梁家仁の2役も何の意味があるのか、双子と言いたいのか、だったら何なのか… 何もかも振っておいてフォロー無し。 全体にサイコな怖さも無く、軽薄なのに陰気で後味が悪いし、誰も美しくも格好良くもないのだどーしてくれる???
ところで、この写真の人が刑事の「成武」なんだけど、消去法で行くと李一才?

2000年6月17-22日 93分 興行収入 HK $71,400

爸爸的眼淚 2007 Daddy's Tear
  • 制片江蘇
  • 孟飛院長, 蕭亞軒, 林有綝産婦人科医院長の恋人
  • 中国湖南省湘潭市第一人民醫院(The First People's Hospital of Xiangtan City)-婦人科, 急診科, 医院周辺

孟飛in爸爸的眼淚 Daddy's Tear 湖南省湘潭市が初めて台湾の芸能界を招き合作したテレビドラマ。 いやドラマか映画かよく判らないが、映画として挙げられている。 台湾ドラマで大陸では劇場で上映、という情報もあったりするが、簡体字で辛うじて情報がある程度で詳細は判らない。

以下は現地のネットユーザーの書き込みより。
9月3日から始まった9日間のロケの内、病院の分娩室、中庭の内科と外科を繋ぐ道として、9月5日から3日間、庭園式の建物で風景の美しい湘潭市第一人民醫院(The First People's Hospital of Xiangtan City)の婦人科、急診科、医院周辺などを撮影した。 多くの医師や看護師などがサインを求めたそうな。

写真は大陸の情報サイトにあったものだが、白衣はこの作品の他に無いと思われる。

中国湖南合作

港都 2013 The Harbor
  • 武術指導杜宇航 導演周守訓 編劇陸醒華 監製梁宏志,陸醒華 攝影陳鴻福
  • 杜宇航宮立, 許慧欣葉涵妮弁護士長男の婚約者, 夏靖庭李兩全陸浩の元部下, 郁芳花媽花琳の母, 蔡黃汝花琳, 徐亨洪龍陸浩の義兄弟, 黃鐙輝洪虎洪龍の手下, 郭少軒洪珍珠洪龍の娘, 邵庭翁曉玉陸家の秘書次男の彼女, 孟飛陸浩, 洪天祥陸崇岳長男, 邱凱偉陸崇孝次男, 張碩文宮剛
  • 台湾石碇-三才靈芝農場民宿洪龍土雞城, 澎湖島崇岳の家出先, 基隆港, 台中港, 高雄港, 馬公港

孟飛in港都 The Harbor お話 城主演ずるは巨大海運業者の創始者、陸浩。 長男の崇岳(洪天祥)に陸家の美人弁護士を嫁がせ、2人に家業を継がせようとするも、自由奔放な生活を愛する長男は家出、家柄を隠して小さな島の民宿でアルバイトを始める。 陸浩がそんな長男に失望し弟の崇孝(邱偉凱)に会社を継がせると、謎の男、宮立(杜宇航)に株を買い占められ、ある日、一家は突然全てを失ってしまった。 宮立は秘書の翁曉玉を騙して会社の資料を手に入れ、株を不正に入手していたのだ。 陸浩の腹心、李兩全も寝返り、宮立の手先となっていた。 謎を秘めた男、宮立が目の前に現れると、陸浩は取り乱し、倒れてしまった。

婚約者である弁護士に一家の一大事を知らされた長男、崇岳は揺れ動く。 宿の娘、花琳(蔡黃汝)という天然少女に思いを寄せられながらも、特にロマンスが生まれる事も無く、一族の争いに巻き込んではいけないと島を去り、父親の元へと急ぐ… んだった様な気がする。 彼は父の義兄弟、洪龍を訪ね、父の過去と宮立の正体を知る。

時は30年前、義兄弟の陸浩、洪龍、宮剛は、港で細々と暮らしていた。 チンピラ同士の争いとなり、相手を追い詰める3人であったが、運悪く宮剛がシバいた時に死んでしまった… みたいな感じだが、台本がテキトーでよー判らん。 とにかく、宮剛だけが殺人犯となり、服役する事になってしまったのだ。 その間に、陸浩はマドンナ的存在であった女性と結婚する。 しかし、マドンナは既に妊娠していた。 宮剛の子、それが会社を乗っ取った宮立であった。

陸浩は、生まれたばかりの宮立を施設に託し、会社を設立し富を築いた。 一方、孤独な少年時代を余儀無くされた宮立は、父を裏切り、自分から家庭を奪った陸浩を憎みながら成長したのだ。 誰にも心を開かず、復讐の為だけに勉学に励み、そして、遂に彼らの前に現れた… というしょーもない事情であった。 宮立の目的は、陸家から全てを奪う事。
しょーもな過ぎて交換条件は忘れたが、次男の恋人である秘書は宮立に愛人関係を迫られて承諾し、自殺する。 直前の彼女の電話を聞き、事を察して落ち込む宮立であるが、その演出の意図はよく判らない。 無関係の女性を死に追いやったショックや反省はこの数秒ポッキリで、後のストーリーには一切影響しないのだから、さっさと次へ行こう!

そうこうする内、失意の陸浩は病床で息を引き取る。 そして宮立は、長男、崇岳と船上で対決し、本気で殺そうとする。 なんか抜けている気もするが、正確に追っても仕方の無いストーリーなので、気にせずどんどん行こう。 崇岳絶対絶命のピンチ! …そこへ現れたのは、洪龍に話を聞いた宮剛であった。 宮剛は、息子に本当の事を打ち明ける。

マドンナは元々、陸浩とデキていた。 宮剛は片思いしていた彼女を無理やりナニして、妊娠させてしまったのだ。 陸浩は宮立の為に、その事を隠していたのだ… ったと思う。 思い込んでいたよりも更に惨めな真実を知らされた宮立は、復讐の為だけに生きたこれまでの日々は何だったのかと叫び、海に飛び込む。 何やったんやろね…
そして、オープニングの宮立の独白へと続く。 何だっけ???
人の一生は生まれ落ちた境遇で決まるのか、とか何か、そんな感じだったと思うが、宮立役の杜宇航くん、ホントにハチャメチャな台本でよく頑張ったねぇ…(貰い泣き)

見所 台本が無責任過ぎるせいか、若手が揃って軽い芝居をする中、杜宇航の真面目さが涙ぐましい。 こんな中学生みたいな素人作品に、よく最後まで付き合ったね…
「人は自分で人生をコントロール出来るのか」
か何か知らんが、そんなのがテーマだそうな。 監督は、名の知れた議員さん。 映画を撮るのが夢だったんだそうな。 付き合わされた皆さん、お疲れさんね、という感じだが、まだ未熟だからとか言ってんのも~~~この1作で自己満足して終わりなさいよ技術の問題じゃないんだから… やれやれ。
しかしながら、子供の頃からテレビで見て育った憧れのスター、孟飛さまをゲストに迎えたという1点だけは褒めて遣わそう! …いやそれも、監督がいない時は、若い助監督がベテラン俳優陣に対して酷く失礼な態度で、さり気なくポーズを決める孟飛さまに対しても
「パンピーはそんな動きしないだろ!」
と怒り、だっさい動作を強要したのだそうな。 道理で、死にかけの横顔の美しさ以外に見所が無い訳だ。 折角、30年前のシーンがあり、写真は何枚も残っているというのに、映像では一瞬であったり、遠目だったり雨だったり… 何度も何度も上映が延期になったかと思えば追加撮影とか… 一体全体、何やってたのアンタら???

補足情報 住職、台湾に行って見て来たのである… ほんの出来心で!
4月3日、台南での上映が最終と知り、予定を早め滑り込みで最終2回を見た… のだが、日を置いて6日から北の方でポツリポツリと上映されており、真の最終は8日か9日、或いは12だったか… メモしておけば良かったな。 初めてのリアルタイム体験にパニクってしまった住職である。
孟飛さま直々に前年即ち2012年6月22日に公開との発表があったのであるが、その後、映画のオフィシャルサイトにて7月6日に延期の告知があり、それも中止となっていた。 杜宇航ファンの話では、それまでにも何度か延期されていたらしく、もう誰も信じない狼少年状態であった。
元々は「港都」の後に「2011」「2012」が付いていたが、2013年3月22日の公開時には、タイトルから年号が消えていた。
我らが孟飛城主は2012年3月末より丸1ヶ月、追加撮影の為に台湾南部の高雄に滞在していらっしゃったのであるが、当時、リアルタイムで情報発信されていた。 台詞は吹替ではなく、御本人のお声との事であったが、これまた… いやはや、うひゃひゃひゃひゃ♪ 予告で知ってたし、テレビでも聞き慣れてはいたものの…
ま、孟飛さまを映画館で、しかも初演で観られる日が来るなんて思っていなかったから、それだけでも幸運としよう。

製作/華映娛樂股份有限公司 出品/靖天娛樂有限公司 發行/理大國際多媒體股份有限公司 台湾公開2013年3月22日

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